BYDの新型EV「大海鴎」、現行Seagullより425mm大型化 95kWモーター搭載

2026年8月29日 18:19

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記事提供元:Tech Times

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BYDは、新型電気自動車(EV)「大海鴎(Great Seagull)」を2026年内に中国市場へ投入する。中国工業情報化部への申請情報では、現行のSeagullより全長を425mm延ばし、最高出力95kWのモーターを搭載する。上位仕様ではLiDARを含むセンサー類も選択できる。

■全長4.2mの「大海鴎」を年内投入

BYD海洋網の販売事業部総経理を務める張卓氏は、2026年8月に開催された成都モーターショーで、新型車を「大海鴎」として年内に中国市場へ投入する方針を明らかにした。

中国工業情報化部の申請情報によると、ボディーサイズは全長4,205mm、全幅1,810mm、全高1,570mm、ホイールベースは2,650mmで、乗車定員は5人となる。現行のSeagullと比べて全長は425mm、ホイールベースは150mm拡大され、全長4,280mmのDolphinに近い車格となった。

動力源には最高出力95kWの永久磁石同期モーターを採用する。現行Seagullの55kWから大幅に引き上げられ、最高速度は150km/hとなる。車両重量は仕様によって1,180kgまたは1,255kgで、16インチホイールと205/60 R16タイヤを装着する。

バッテリーはBYD傘下のFinDreams Batteryが供給するリン酸鉄リチウムイオン電池で、容量は約30kWhと約39.2kWhの2種類が報じられている。中国のCLTCモードによる航続距離は、それぞれ320kmと420kmとされる。

■上位仕様ではLiDARを選択可能

申請された2仕様のうち、車両重量が重いモデルでは、LiDARや前後・側面レーダーなど、充実したセンサー構成を選択できる。これらはBYDの高度な運転支援システムを搭載する構成を想定したものとみられる。

BYDは現行の2026年モデルSeagullにもLiDAR搭載仕様を設定している。同仕様は「天神之眼B」と呼ばれる運転支援システムに対応し、都市部や高速道路でのナビゲーション連動型運転支援機能を提供する。

大海鴎については、LiDARを利用する具体的なシステム名や対応機能、標準装備となるかどうかは発表されていない。申請情報から確認できるのは、LiDARを含むセンサー類を選択できる仕様が用意されていることまでである。

公道試験中に撮影された車両の内装には、独立型のセンターディスプレイやステアリングコラム付近のシフトセレクター、新しいセンターコンソールが確認されている。ただし、量産車の内装や装備構成は正式発表を待つ必要がある。

■9分充電への対応は未発表

BYDは2026年3月、第2世代Blade Batteryと新しいFLASH Charging技術を発表した。同社によると、対応車両では充電率を10%から70%まで約5分、97%まで約9分で引き上げられる。気温マイナス30度の環境でも、20%から97%まで約12分で充電できるとしている。

これらは第2世代Blade Batteryと対応する車両、充電設備を組み合わせた場合のBYD公表値である。大海鴎に第2世代Blade BatteryやFLASH Chargingへの対応機能が搭載されるかは現時点では不明。

BYDは、第2世代Blade Batteryについて、初代と比べてエネルギー密度を5%高めるとともに、熱の発生を抑えながら放熱を促す設計や、温度管理システムを採用したと説明している。公表された充電時間は同社の試験結果であり、充電器の性能、車両側の受電能力、バッテリー温度や充電率などによって実際の充電速度は変わる。

充電器の最大出力である1,500kWは、接続中の車両が充電時間を通して受け取り続ける電力を示すものではない。実際の充電電力は、車両側の受電性能や充電器との互換性などによって変わる。

■中国で1万カ所に達したFLASH Charging網

BYDは8月28日、深セン市で1万カ所目となるFLASH Chargingステーションの開設を発表した。同社は2026年末までに中国で2万カ所を整備する目標を掲げており、今回の開設で目標の半数に到達した。

BYDによると、ネットワークは中国本土の325都市をカバーし、登録利用者は183万人を超えた。約3分の1はBYD以外のブランドの車両を利用しているという。ただし、他社車両が受け取れる電力は車種や充電規格によって異なる。

新世代の充電設備は、コネクター1基当たり最大1,500kWの出力に対応する。液冷ケーブルを頭上のレールからつり下げる構造を採用し、敷地内の蓄電設備によって電力需要の急激な上昇を抑える。

蓄電設備には、充電車両がない時間帯に電力をため、急速充電時に放電する役割がある。BYDは、この構成によって既存の電力設備への負荷や充電拠点の建設コストを抑えられるとしている。具体的な電力網利用率やコスト削減率はBYDによる試算である。

大海鴎の充電性能や対応設備は発表されておらず、同車がFLASH Chargingの最大性能を利用できるかは明らかになっていない。

■SeagullとDolphinの間を埋める新モデル

現行Seagullは2023年4月に中国で発売された小型EVで、2025年の中国販売台数は52万9,537台だった。中国国外では地域によって異なる名称が使われており、欧州ではDOLPHIN SURF、豪州ではATTO 1、中南米の一部ではDolphin Miniとして展開されている。

大海鴎は、現行Seagullより大きく高出力である一方、Dolphinより全長が75mm短い。BYDの小型EVラインアップでは両車の間を埋めるモデルとなり、吉利汽車の星願や広汽埃安のAION UTなどが競合候補になる。

中国での販売価格は発表されていない。現行の2026年モデルSeagullは6万9,900元からだが、大海鴎がどの程度上回るかは不明である。

ボディーの大型化、モーター出力の向上、LiDARを選択できる上位仕様によって、現行Seagullより広い室内と充実した運転支援機能を求める層を取り込むモデルと考えられる。最終的な競争力は、正式な価格と装備構成、充電性能によって左右される。

■注目ポイントQ&A

●大海鴎は9分間の急速充電に対応しますか?

現時点では確認されていません。BYDは第2世代Blade Batteryと対応充電設備を使った場合、10%から97%まで約9分で充電できると発表していますが、大海鴎への同バッテリー搭載やFLASH Charging対応は発表していません。

●LiDARは標準装備ですか?

標準装備とは発表されていません。中国工業情報化部への申請情報では、上位仕様にLiDARを含むセンサー類を選択できることが示されています。具体的なグレードや運転支援機能は未発表です。

●販売価格はいくらですか?

正式な価格は発表されていません。現行の2026年モデルSeagullは、中国で6万9,900元から販売されています。

●日本や欧州、豪州でも発売されますか?

海外市場への投入は発表されていません。既存のSeagullは欧州でDOLPHIN SURF、豪州でATTO 1などの名称で販売されていますが、大海鴎の発売地域や海外名称は未定です。

●1,500kWの充電器なら、どのEVも9分で充電できますか?

できません。1,500kWは充電設備側の最大出力であり、実際の充電電力は車両の受電性能、バッテリーの温度や充電率、充電器との互換性によって変わります。9分という数値は、BYDの対応車両と第2世代Blade Battery、対応充電設備を組み合わせた場合の同社公表値です。

元記事: BYD Great Seagull: LiDAR and 9-Minute Full Charge Under $13,000 Launch This Year

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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