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メタ、若者のSNS依存訴訟で最大2.7兆円の和解―未成年の利用時間制限や夜間ブロック導入

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米メタ・プラットフォームズ(Meta Platforms)は8月26日、InstagramとFacebookが子どもや10代の利用者に与える影響を巡る訴訟について、米国の州・地域などの司法長官との和解に合意した。支払額は最大171億ドル(約2兆7200億円)に上り、10代の利用時間制限や夜間のアクセス制限、年齢確認の強化などが盛り込まれた。
和解は、カリフォルニア州オークランドの連邦地裁で進んでいた裁判を終結させるもので、同日中にイボンヌ・ゴンザレス・ロジャーズ判事が同意判決を承認した。Metaは和解に際して不正行為や法的責任を認めていない。
■最大171億ドル、10年間で支払い
和解に基づき、Metaは参加する州や地域などに対し、今後10年間で少なくとも約121億ドルを支払う。YouTube、TikTok、Snapchatなどが同等の若者保護策を採用し、州側と同様の和解に応じた場合には追加支払いが発生し、総額は最大171億ドルとなる。
最大額には、子どもや10代のSNS利用に関する訴訟のほか、ケンブリッジ・アナリティカ問題に関連したデータ共有を巡る請求の解決分も含まれる。カリフォルニア州には、条件に応じて15億ドルから21億ドル(約2,385億円から3,339億円)が配分される。
各州に支払われる資金は、若者のメンタルヘルス支援、放課後・夏季プログラム、学校でのスマートフォン利用抑制、デジタルウェルネス教育などに充てられる予定だ。
州側は、MetaがInstagramとFacebookを子どもや10代の長時間利用につながるよう設計し、利用に伴うリスクについて利用者や保護者に十分な説明をしなかったと主張していた。また、13歳未満の利用者から個人情報を収集したとして、児童オンラインプライバシー保護法違反も訴えていた。
Metaはこれらの主張を否定してきた。今回の和解でも責任を認めておらず、裁判所が州側の主張を事実として認定したわけではない。
■10代は両サービス合計で1日2時間が標準に
和解により、Metaは参加する州・地域の18歳未満の利用者に対し、InstagramとFacebookを合わせた1日2時間の利用制限を標準設定にする。10代の利用者だけでは解除できず、変更には保護者の許可が必要となる。
連続して15分利用した時点で休憩を促し、1日の累積利用時間が60分と90分に達した際にも、より目立つ形で休憩画面を表示する。
午前0時から午前6時までは、InstagramとFacebookへのアクセスが標準で遮断される。夜間の制限も、10代の利用者が単独で解除することはできない。
プッシュ通知は、午後10時から翌朝午前7時まで消音となる。学校がある日の午前8時から午後3時までも、通知を標準で停止する。
Metaは、動画の自動再生やパーソナライズされたおすすめフィードを無効にするための選択肢も分かりやすく提示する。保護者には、利用時間や設定を管理するための追加機能が提供される。
■美容整形風フィルターや「いいね!」表示も制限
美容整形後の外見を模したフィルターは、10代のアカウントでは利用できなくなる。自身の投稿についた「いいね!」数も標準で非表示となる。
10代のアカウントは非公開が標準となり、つながりのない成人がメッセージを送ったり、投稿内容を閲覧したりすることも制限される。
これらの変更が適切に実装され、意図した効果を上げているかについては、独立した監査人が継続的に評価する。主要な規定の多くは10年間維持される。
■身分証を必須としない年齢確認を強化
Metaは、13歳未満の子どもや、実際には10代でありながら成人として登録している利用者を検出する年齢確認の仕組みを強化する。新しい枠組みは1年以内に導入される。
利用者にパスポートや運転免許証など、政府発行の身分証明書の提出を一律に義務付けることは認められていない。一方、和解文書は年齢判定に使用する具体的な技術までは指定していない。
Metaはすでに、プロフィール、投稿、コメント、自己紹介文などに含まれる情報をAIで分析し、登録された生年月日とは異なる年齢層である可能性を検出する取り組みを進めている。写真や動画についても、人物を特定するための顔認識ではなく、年齢を推定する手掛かりとなる一般的な視覚パターンを解析すると説明している。
年齢確認の強化により、13歳未満と判断されたアカウントは利用対象から外れ、10代と判断されたアカウントには年齢に応じた保護設定が適用される。
■モッセーリ氏の証言後に和解
和解発表の前日には、Instagram責任者のアダム・モッセーリ氏が法廷で証言していた。同氏は、利用者にスクロールの中断を促す機能について、利用が期待を下回っていたと認め、より早く改善したかったと述べた。
モッセーリ氏は、若者の安全に関する問題には一つの決定的な対策があるわけではなく、複数の取り組みを積み重ねる必要があるとの認識も示した。
Metaのマーク・ザッカーバーグCEOも証言する予定だったが、和解によって裁判が終了したため、証言台には立たなかった。
■TikTokやYouTubeにも同様の対応を要請
Metaは和解発表に合わせ、TikTokとYouTubeに対し、同様の若者保護策を採用するよう求めた。10代の利用者は複数のアプリを行き来するため、1社だけが制限を導入しても十分な効果が得られないとの立場だ。
追加支払いが競合サービスとの将来の和解に連動する仕組みは、若者向けの利用時間制限、夜間のアクセス制限、年齢確認などを業界全体に広げる狙いを持つ。
現時点でTikTok、YouTube、Snapchatが同じ条件で和解したわけではなく、Metaに適用される制限が直ちに他社にも課されるものではない。
■個人や学校による訴訟は継続
今回の和解により、参加した州や地域などによるMetaへの請求は解決する。一方、個人や学校区などが起こした訴訟は法的に別の手続きであり、引き続き係争中の案件が残る。
和解によってInstagramとFacebookの仕様は大きく変わるが、裁判所がMetaの責任を認定したものではない。今後は、利用制限や年齢確認がどのように実装されるかに加え、独立監査を通じて実効性が確認されることになる。
■注目ポイントQ&A
●10代の利用者はInstagramやFacebookで具体的に何が変わりますか?
両サービスを合わせた1日2時間の利用制限が標準になります。午前0時から午前6時まではアクセスが遮断され、夜間や学校の時間帯には通知が停止されます。美容整形風フィルターや「いいね!」数の表示も制限され、アカウントは非公開が標準になります。
●10代の利用者は時間制限や夜間のブロックを解除できますか?
10代の利用者が単独で解除することはできません。利用時間や夜間のアクセス制限を変更するには、保護者の許可が必要です。
●成人の一般ユーザーにも影響はありますか?
年齢確認の強化に伴い、Metaは登録された年齢だけでなく、アカウント上の情報などを使って利用者の年齢層を推定する仕組みを運用します。ただし、和解では政府発行の身分証明書の提出を一律に義務付けることは認められておらず、具体的な技術方式も指定されていません。
●Metaは若者のメンタルヘルス被害に関する責任を認めたのですか?
いいえ。Metaは不正行為や法的責任を認めていません。和解は裁判所による責任認定ではなく、金銭の支払いと、裁判所の監督下でのサービス変更によって請求を解決するものです。
●TikTokやYouTubeも同じ制限を受けることになりますか?
現時点では受けません。Metaの追加支払いは、TikTok、YouTube、Snapchatなどが将来、同等の保護策を含む和解に応じることと連動していますが、各社が同じ条件に合意したわけではありません。
元記事: Meta Ends Teen Addiction Trial With $17B Deal, Mandatory Instagram Overhaul
※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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