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スマホ法施行8カ月でも代替アプリストア利用は5.9%、手数料や導入条件を業界団体が問題視

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スマートフォンソフトウェア競争促進法の全面施行から約8カ月が経過したが、アプリ事業者による代替アプリストアや代替決済の利用は1割未満にとどまっている。国内の業界団体など8団体が実施したアンケートでは、AppleとGoogleの代替アプリストアを利用しているとの回答はいずれも5.9%、アプリ内の代替決済を利用しているとの回答はいずれも8.8%だった。
一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)は2026年8月26日、調査結果とあわせて両社の代替アプリストアに関する規約への意見書を公表した。手数料や導入手続きなどが代替手段の利用を妨げ、スマートフォンソフトウェア競争促進法に違反していると主張し、公正取引委員会に適正な法執行と早期の改善を求めている。現時点で公取委は、今回指摘された行為について違反認定や処分を公表していない。
■代替ストアの利用率は5.9%、代替決済は8.8%
アンケートは2026年7月9日から8月7日までアプリ事業者を対象に実施され、30社から計34件の回答を得た。代替アプリストアを利用しているとの回答はiOS、Androidともに5.9%で、利用していないとの回答が94.1%を占めた。
アプリ内でプラットフォーム事業者以外の決済システムを利用しているとの回答は、iOS、Androidともに8.8%だった。アプリから自社ウェブサイトなどの決済ページへ誘導するリンクアウトの利用率は、iOSが14.7%、Androidが11.8%となった。
代替アプリストアを利用しない理由としては、手数料の負担、利用者の少なさ、導入や運用に伴う負担などが挙げられた。ただし、この調査は任意回答によるもので、回答企業は30社に限られる。8団体も、結果はすべてのアプリ事業者の状況を示すものではないとしている。
■競争環境の整備を目指すスマートフォンソフトウェア競争促進法
スマートフォンソフトウェア競争促進法の正式名称は「スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律」で、2024年6月12日に成立し、同月19日に公布された。2025年12月18日に全面施行されている。
同法は、モバイルOS、アプリストア、ブラウザ、検索エンジンを「特定ソフトウェア」と位置づけ、一定規模以上の指定事業者に競争を阻害する行為の禁止や必要な措置を課す。主な規制には、他の事業者によるアプリストアの提供や外部の課金システムの利用を妨げる行為の禁止、ブラウザや検索エンジンの選択画面の提供などがある。
公取委は2025年3月26日、Apple Inc.、iTunes株式会社、Google LLCを規制対象となる指定事業者に指定した。AppleはモバイルOS、アプリストア、ブラウザ、Googleはこれらに加えて検索エンジンが指定対象となっている。
■AppleとGoogleが導入した新たな選択肢
Appleは日本で、App Store以外の代替アプリマーケットプレイスからiOSアプリを配信できる仕組みを導入した。App Storeで配信するアプリについても、Appleのアプリ内購入以外の決済方法や、ウェブサイト上の決済ページへ移動するリンクを組み込めるようにした。代替決済は、Appleのアプリ内購入とともに提示する必要がある。
Appleの公表した日本向け条件では、App Storeで配信するアプリに対する手数料は、対象プログラムの参加者や2年目以降のサブスクリプションが10%、その他が21%となる。Appleの決済処理を利用する場合は5%が追加される。
アプリからリンクしたウェブサイト上でデジタル商品やサービスを販売する場合のストアサービス手数料は原則15%で、対象プログラムの参加者などは10%となる。App Store以外で配信したアプリには、デジタル商品やサービスの売上に対して5%のコアテクノロジー手数料が設定されている。
Googleは、検索エンジンとブラウザの選択画面を導入したほか、Google Playの課金システムと別の決済システムを並べて提供できるユーザー選択型決済の対象を、日本の利用者にデジタルコンテンツのアプリ内購入を提供するすべてのアプリへ拡大した。Google Playの課金と自社ウェブサイトでの購入を並べて提示できるプログラムも開始している。
■MCFが手数料や導入手続きを問題視
MCFは、Appleが代替アプリマーケットプレイスで配信されるアプリのデジタル売上に課す5%の手数料について、根拠が明確でなく、代替ストアの利用を妨げていると主張している。競合するストアを利用するほどAppleへの支払いが発生する仕組みは、公正なアプリストア間競争を阻害するとの立場だ。
手数料以外では、代替アプリマーケットプレイスの認証やアプリの公証、取引報告などの条件が事業者に過度な負担を課していると指摘した。日本で代替アプリマーケットプレイスをダウンロードする際の操作手順についても、利用者に混乱を生じさせ、利用を妨げる設計になっていると主張している。
MCFはGoogleについても、代替アプリストアに関する手数料や条件が新規参入を妨げているとして改善を要求した。これらはMCFによる法的評価であり、両社の規約が同法に違反するかどうかは、公取委による調査や判断を待つ必要がある。
■公取委は遵守報告書への情報を募集
公取委は2026年2月17日、全面施行日にApple、iTunes、Googleから提出された最初の遵守報告書を公表した。さらに7月27日には、全面施行日の2025年12月18日から2026年3月31日までを対象とする2025年度の遵守報告書を公表している。
公取委は、これらの報告書について、記載内容は指定事業者の見解であり、公取委自身の評価を示すものではないと説明している。指定事業者とアプリ事業者との取引実態や、新たなサービスの構想、法の運用に関する情報や意見を募集するとともに、違反が疑われる事実を受け付ける申告フォームも設けている。
スマートフォンソフトウェア競争促進法では、競争を妨げる行為などに違反が認められた場合、公取委が排除措置命令を出すことができる。一定の禁止行為については、国内の対象分野における売上高を基礎として20%の課徴金を科す制度も設けられている。違反を繰り返した場合は、課徴金の算定率が30%に引き上げられる。
代替ストアや代替決済を制度上利用できることと、事業者や利用者が実際に選択することは別の問題となる。今後は、手数料、導入手続き、利用者への案内方法などが、アプリ事業者にとって現実的な選択肢を生み出しているかが、同法の実効性を測る焦点となる。
■注目ポイントQ&A
●Appleの日本向け手数料はどのような仕組みですか?
App Storeで配信する場合の手数料、Appleの決済処理に対する料金、リンク先のウェブサイトで成立した取引に対する手数料、App Store以外で配信するアプリに対する5%のコアテクノロジー手数料などがあります。適用される料率は、配信方法や決済方法、プログラムへの参加状況などによって異なります。
●同法に違反した場合、必ず売上高の20%が課徴金として科されるのですか?
いいえ。20%の課徴金は、同法で課徴金の対象とされた一定の禁止行為について、対象となる国内売上高を基礎に算定されます。すべての違反に一律で科されるものではありません。
元記事: Apple, Google Japan Fee Terms Allegedly Violate App Law; 90% of Developers Bypass Alternatives
※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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