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野村・大和・SBI、証券株に追い風は続くのか

“野村證券 渋谷支店” by keyaki, CC BY-SA 2.0[写真拡大]
日経平均株価の上昇や個人投資家の売買活況を背景に、証券株への関心が高まりやすい局面にある。証券会社は、株式売買や投資信託販売、資産管理、投資銀行業務などを収益源としており、市場環境の改善が業績に反映されやすい。今回は、野村ホールディングス、大和証券グループ本社、SBIホールディングスの3社を軸に見ていきたい。証券株の今後を考えるうえでは、市場活況がどこまで収益と株主還元につながるかが分かれ目になりそうだ。
野村ホールディングスは、国内最大手の総合証券として市場活況の恩恵を受けやすい。2027年3月期第1四半期は、収益合計が金融費用控除後で前年同期比31.2%増の6,867億円、当社株主に帰属する当期純利益が39.2%増の1,456億円となった。ホールセール部門やインベストメント・マネジメント部門が好調で、ROEも15.4%に改善している。野村株価を見るうえでは、国内外の市場環境の追い風を、継続的な収益成長につなげられるかが焦点になる。
大和証券グループ本社は、リテールと資産管理ビジネスの強化が評価材料になる。2027年3月期第1四半期は、経常利益が880億円となり、前年同期から約2倍に大幅増加した。株式市場が堅調に推移すれば、個人投資家向けの取引や資産運用商品の販売が伸びやすい。大和証券グループ株価を見るうえでは、売買活況に依存するだけでなく、預かり資産の拡大や安定収益をどこまで積み上げられるかが重要になる。
SBIホールディングスは、ネット証券を中核に金融サービスを広げている点が特徴になる。2027年3月期第1四半期は、金融サービス事業に加えて、複数の投資先で評価益を計上したPE投資事業が大きく利益を押し上げ、親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年同期比75.0%増の1,480億円となった。さらに中間配当予想を前年同期比10円増の1株当たり30円に修正しており、株主還元への期待も高まりやすい。SBI株価を見るうえでは、ネット証券の成長に加え、銀行、保険、投資事業を含む金融生態系全体の収益力が問われそうだ。
投資家目線では、今後の証券株を見るうえで3つの点を確認したい。1つは、株式市場の活況が売買手数料や投資信託販売にどこまで波及するか。2つ目は、各社が市場変動に左右されにくい安定収益を増やせるか。3つ目は、好決算を配当や自社株買いなどの株主還元につなげられるかである。
証券株は、株高局面で注目されやすい一方、市場が調整すれば収益環境も悪化しやすい。今後の株価は、短期的な売買活況だけでなく、資産管理ビジネスの拡大と株主還元の持続力を示せるかに左右されそうだ。(記事:林田孝治・記事一覧を見る)
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