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「Philips Hue Bridge Pro」がアプデで起動不可に、シグニファイが不具合を認める 影響は世界で100台未満か

(Philips Hue)[写真拡大]
スマートホームブランド「Philips Hue」を展開するSignify(シグニファイ)は、新型ハブ「Hue Bridge Pro」の一部がファームウェアアップデートによって完全に動作不能(ブリック)になる不具合が発生していることを認めた。影響を受けたのは世界で100台未満とされているが、同社はさらなる被害を防ぐため、修正版の配信が完了するまで自動アップデートをオフにするよう呼びかけている。
■自動アップデートの一時停止を推奨
もし使用しているHue Bridge Proにファームウェアバージョン「2071353020」がまだインストールされていない場合は、直ちに自動アップデートを無効にすることを推奨する。手順は、Hueアプリを開き、「設定」>「ソフトウェアアップデート」>「自動アップデート」に進み、この機能をオフにする。現時点でこのバグからデバイスを守る唯一の方法は、この設定変更のみである。
Signifyによると、不具合が発生したのは、欠陥のあるファームウェアパッケージがBridge Proに10日間以上キャッシュされた状態で、ユーザーが手動でインストールを実行した端末だという。現在、修正版のアップデートが順次配信されているが、まだ完全には行き渡っていないため、同社が配信完了を発表するまでは手動でのインストールを控えるのが最も安全な選択肢となる。
■ファームウェアのバグとハードウェア交換が必要な理由
問題のファームウェア「2071353020」は6月4日に配信が開始された。一部のBridge Proにおいて、このアップデートをインストールすると、ハブのステータスLEDが赤く点灯したままになり、Hueアプリや物理スイッチ、さらにはApple HomeKitやGoogle Homeなどのスマートホームプラットフォームからの操作に一切応答しなくなる不具合が発生した。工場出荷状態へのリセットを行っても問題は解決しない。業界用語でいう「ハードブリック(完全に起動不可の状態)」に陥っており、ユーザーがソフトウェア操作で復旧させることは不可能な状態となっている。
このようにソフトウェアのエラーが致命的なハードウェア障害を引き起こす原因は、デバイスの設計(アーキテクチャ)にあるとみられる。一般的なIoTデバイスのアップデート基準では、新しいファームウェアを非アクティブなパーティションにインストールし、既存の動作するファームウェアをアクティブなパーティションに残す「A/Bパーティション」設計が推奨されている。新しいファームウェアの起動や検証に失敗した場合、デバイスは単に以前のバージョンで起動する。しかし、SignifyのBridge Proはこの仕組みを実装していないか、実装が不十分だった可能性がある。ファームウェア「2071353020」によって起動プロセスが破損した際、フォールバック先となるアクティブなパーティションが存在しなかったため、デバイスはネットワークに接続できず、修正アップデートの受信も、ユーザー側での復旧イメージの適用もできなくなってしまった。
その結果、影響を受けたユーザーは物理的な代替品への交換を余儀なくされている。Signifyは保証期間内での無償交換を進めており、複数のユーザーから「手続きは非常にスムーズだった」との報告が上がっている。
■不具合の原因と影響を受ける特定のユーザー層
Signifyの公式声明によると、この問題はランダムに発生したわけではない。自動ソフトウェアアップデートを無効にし、古いファームウェアバージョンを長期間使用し続けた上で、ファームウェアパッケージがBridge Proに10日間以上キャッシュされた後に手動でアップデートを実行した特定のユーザー層において発生したという。
同社は「この問題の原因を特定した」と述べており、修正版のソフトウェアをすでに配信中であるとしている。また、「自動アップデートを無効にしているユーザーは、新しいソフトウェアバージョンが完全にインストールされるまで、手動でのアップデートを控えるよう推奨する」とコメントしている。
この説明は、自動アップデートを無効にしていたユーザー側に一定の責任があるかのような印象を与える。しかし、ユーザーコミュニティが自動アップデートをオフにしていたのは、まさにこうしたファームウェアの不具合を防ぐための予防策だった。過去のアップデートにおいて、MatterのペアリングやHomeKitとの連携が一時的に切断される不具合(直近では6月12日に確認されたバージョン5.69の接続損失バグなど)が発生していたため、コミュニティでは自動更新の無効化が推奨されていた経緯がある。
■バックアップ機能の欠如による再設定の手間
影響を受けていないBridge Proの所有者にとって、世界で100台未満という数字は全体から見れば極めて少数であり、一定の安心材料にはなる。Bridge Proは2025年9月にドイツ・ベルリンで開催されたIFAで98.99ドル(約1万6,135円、1ドル=163円換算)で発表され、その後、公式のHueストアやAppleストアでは139.99ドル(約22,818円)へと約40%値上げされている(Amazonでは99ドル(約1万6,137円)で販売)。
しかし、実際にデバイスが起動不可になったユーザーにとっては、代替品への交換によってハードウェアの問題は解決するものの、再設定にかかる時間的コストは補償されない。Hue Bridge Proにはバックアップや復元の機能が搭載されていないため、届いた代替品は完全に空の状態である。すべての照明、スイッチ、センサー、シーン、そしてApple HomeKitやGoogle Home、Amazon Alexaなどのサードパーティ製自動化設定を、最初から手動で再構築しなければならない。最大150個の照明と50個のアクセサリーをサポートするBridge Proの特性上、大規模なシステムを構築しているユーザーの場合、この再設定作業には数時間、場合によってはそれ以上の時間を要することになる。
専門メディア「HueBlog」のFabian氏は6月29日に「現時点での唯一の選択肢は、既存のHueブリッジから新しいHue Bridge Proへ移行することだけだ。2026年になっても、フィリップス Hueはバックアップ機能を提供していない」と指摘している。ただし、同メディアの別報道によると、Signifyは現在バックアップ機能を開発中であり、2026年9月にベルリンで開催されるIFAで発表する可能性があるという。
■Bridge Proのファームウェア履歴と今後の対策
6月4日にリリースされたファームウェア「2071353020」のリリースノートには、「Hue Bridge Proの動作をさらに向上させるための、バックグラウンドでのいくつかの小さな変更」と記載されていた。これは過去のアップデートでも繰り返し使われてきた定型的な表現である。
Bridge Proは2025年9月の発売以来、ほぼ毎月ファームウェアアップデートを受け取っており、HueBlogはこの更新頻度を「本当に驚異的」と評している。過去のリリース履歴を見ると、2025年10月には「10.x.x.x」のIPアドレスが割り当てられた際の起動失敗バグ、11月にはサードパーティ製デバイスとのMatterペアリング失敗バグ、そして2026年4月にはMatterの接続損失バグなどが修正されてきた。
これらの履歴は、製品全体の信頼性が低いことを意味するわけではない。実際、Bridge Proはこの問題が発生する直前にメディア「T3」で5つ星の評価を獲得しており、前世代のブリッジからの大幅なアップグレードとして広く認知されている。しかし、発売から1年未満のハブが、基本的な接続機能のためにこれほど多くの修正を必要としてきたことも事実である。
【今すぐすべき対策】
・Bridge Proにファームウェア「2071353020」がまだインストールされていない場合:Hueアプリの「設定」>「ソフトウェアアップデート」>「自動アップデート」から自動更新をオフにする。手動アップデートは実行せず、Signifyが修正版の完全普及を発表するまで待つ。
・すでにステータスLEDが赤く点灯している場合:デバイスのリセットは行わないこと。サポート担当者によると、工場出荷状態にリセットすると、ハードウェア交換時に引き継げる可能性のある設定データが完全に消去されてしまう。直ちにPhilips Hueのサポートに連絡し、保証による交換手続きを開始する。
・正常に動作している場合:修正アップデートは順次配信されている。Signifyが配信完了を公式に発表した後に、自動アップデートを再度有効化するのが安全である。公式のリリースノートやHueBlogなどの情報を確認することを推奨する。
■注目ポイントQ&A
●なぜPhilips Hue Bridge Proのファームウェアアップデートで一部のハブが起動不可になったのですか?
Signifyの発表によると、自動アップデートを無効にして古いファームウェアを長期間使用し、アップデートパッケージがローカルに10日以上キャッシュされた状態で手動アップデートを行った場合に不具合が発生しました。この条件下でファームウェア「2071353020」をインストールすると、起動プロセスが破損し、デバイスの起動やネットワーク接続、ソフトウェアによる修復が不可能な状態になります。
●自動アップデートをオフにするにはどうすればよいですか?
Hueアプリを開き、「設定」>「ソフトウェアアップデート」>「自動アップデート」に進み、設定をオフにしてください。これにより、バックグラウンドでの自動インストールを防ぐことができます。修正版のファームウェアが完全に配信されたことが確認できたら、再度オンにすることをお勧めします。
●設定データのバックアップや復元機能はありますか?
いいえ、2026年7月現在、Hue Bridge Proにはバックアップおよび復元機能はありません。そのため、デバイスを交換した場合は、すべての照明やスマートホーム連携を最初から再設定する必要があります。なお、Signifyはバックアップ機能を開発中と報じられており、2026年9月に発表される可能性があります。
●起動不可になったデバイスをリモートのソフトウェアアップデートで修復できないのはなぜですか?
起動プロセスが破損しているため、デバイスがWi-Fiやイーサネットに接続できず、新しいファームウェアを受信できないためです。一般的なデバイスで採用されている、不具合時に以前の正常なバージョンに自動で切り替える「A/Bパーティション」設計が機能しなかった、または実装されていなかったことが原因とみられます。
元記事: Hue Bridge Pro Bricked by Firmware: Signify Confirms Fewer Than 100 Affected
※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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