Android XR搭載のシースルー型ARグラス「XREAL AURA」が2026年秋発売、価格は1,500ドル以下に

2026年6月28日 16:15

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記事提供元:Tech Times

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XREALは、新型ARグラス「XREAL AURA」を2026年秋に日本を含む世界各国で発売することを正式に発表した。本製品は、Googleの「Android XR」を搭載し、視野角70度のシースルー表示に対応する。価格は税別1,500ドル(約24万3,000円)以下に抑えられる見通しで、現在予約受付が開始されている。

■MWC上海で正式発表された「XREAL AURA」

XREALは、MWC上海(上海新国際博覧中心:SNIEC)にて、これまで「Project Aura」として知られていた新型ARグラスを「XREAL AURA」として正式に命名し、商業展開を発表した。同社は2026年6月16日にカリフォルニア州ロングビーチで開催された「Augmented World Expo」で予約受付を開始しており、税別価格の上限を1,500ドル(約24万3,000円、1ドル=162円換算。為替レートにより変動あり)に設定している。日本、米国、英国、カナダ、韓国での一般発売は2026年秋に確定した。

サムスンの「Galaxy XR」ヘッドセット以降のAndroid XRの動向を追っている人々にとって、上海で示された答えは「重量95グラム未満、視野角70度の光学ディスプレイを備え、ポケットに収まる有線接続のコンピュートパック(演算ユニット)を組み合わせたグラス」という形態である。

■セパレート型(スプリット・コンピュート)設計の採用理由

XREAL AURAの設計における最大の特徴は、演算ハードウェアとディスプレイハードウェアをケーブルで接続するセパレート型(スプリット・コンピュート)設計を採用した点にある。

コンピュートパックには、Qualcommの最新XRプロセッサ「Snapdragon Reality Elite」プラットフォームが搭載されている。これにより、2024年の「Snapdragon XR2+ Gen 2」と比較して、デバイス上のAI処理性能が最大48 TOPSに達し、GPU性能が60%、CPU性能が30%、ニューラル処理性能が160%向上したとされている。バッテリーや発熱を伴う処理はすべてこのパック側に留まる。

グラス本体はこれらの負荷から解放され、低遅延の空間表示やセンサー処理を制御する「XREAL X1S Spatial Coprocessor」のみを搭載している。これにより、頭部にかかる重量を95グラム未満に抑え、従来のARグラスで課題となっていた発熱による不快感を解消している。

■視野角70度を実現する「バードバス」光学系

ディスプレイには「バードバス(Birdbath)」光学系が採用されている。これは小型OLEDディスプレイからの光をハーフミラーとレンズを介して目に届ける方式である。導波路(ウェーブガイド)方式に比べて製造コストが安く、広い視野角を確保しやすいというメリットがある。

一方で、Google I/Oでの体験者からは、レンズを通した現実世界がやや暗く見える点や、70度の視野の周辺部でブレが生じる点が指摘されている。これらは設計上の特性によるものである。しかし、一般的なARグラスの45〜52度に対し、70度という広い視野角により、仮想コンテンツが中央のウィンドウに浮いているだけでなく、周辺視野にまで広がるため、空間コンピューティングの体験が大きく変化する。解像度は片眼あたり1,920×1,200ピクセルである。

ただし、有線接続であるため、動き回る用途よりも、着席しての作業やエンターテインメント、集中して行う空間コンピューティングに適している。バッテリー駆動時間は約4時間を目標としているが、最終的な確定値は未公表である。

■Android XRとリアルなシースルー表示

XREAL AURAは、2025年末に発売されたサムスンの「Galaxy XR」ヘッドセットと同じ「Android XR」のフルイマーシブ版を搭載する、初の光学シースルー型グラスである。カメラ映像をディスプレイに投影するビデオシースルー方式のサムスン製品とは異なり、XREAL AURAは本物の光学シースルー方式を採用している。ユーザーはガラス越しに直接現実世界を見ながら、その上に仮想コンテンツを重ね合わせるため、カメラによる遅延や画像処理の挟まらない自然な視界が得られる。

Android XRの搭載により、発売初日からGoogle Playの全カタログが利用可能になるほか、開発中のXR専用アプリ100以上にも対応する。Googleの「Gemini AI」がネイティブ動作し、フレーム左右のハンドトラッキング・空間認識用カメラ2基と、鼻梁部の写真・動画撮影および視覚コンテキストクエリ用カメラ1基の計3基のカメラと連携する。ユーザーの許可を得て、Geminiはユーザーが見ているものを認識・説明したり、音声でアプリを操作したり、リアルタイムの支援を提供したりできる。

2026年5月のGoogle I/Oで発表された「Android XR Developer Catalyst Program」を通じて、承認された開発者へのハードウェアキットの配布が始まっており、申請は6月30日まで受け付けられている。

■外部ディスプレイ機能と操作性

DisplayPort入力を備えており、ノートPCの有線外部ディスプレイとしても機能する。GeminiのマルチモーダルAI機能を3次元の空間ワークスペースに拡張できる。これにより、高価なARハードウェアの導入を躊躇するユーザーに対し、ポータブルモニターの代替としての実用性を提供する。

Google マップの没入型ナビゲーションや、YouTubeの180度・360度コンテンツに対応するほか、Amazon MGM Studiosおよび作家アンディ・ウィアー氏との提携による『Project Hail Mary: Journey Among the Stars』などのタイトルが発表されている。

操作は高精度なハンドトラッキングによるジェスチャーで行い、コントローラーは不要。ただし、アイトラッキング(視線追跡)は搭載されていないため、サムスン Galaxy XRのような「視線とピンチ」による操作ではなく、ハンドジェスチャーとレーザーポインター風のカーソルを使用する。レビューでは操作に慣れが必要と指摘されているが、2026年1月のCESでのデモ以降、ハンドトラッキングの精度は著しく向上しているという。

■中国メーカーとしての背景とデータプライバシー

XREALは中国の上海市浦東新区にグローバル本社を置く企業である。出資者には、2025年におよそ2,800万ドル(約45億3,600万円)を投資した国営の浦東科創集団(Pudong Venture Capital Group)や、アリババグループ(Alibaba Group)が含まれる。

中国企業は、国家情報法(2017年)第7条により、いかなる組織や市民も国家の情報活動を支持、援助、協力する義務を負う。また、データセキュリティ法(2021年)やサイバーセキュリティ法(2017年)に基づき、政府によるデータアクセス規定が適用される。これはサーバーの所在地や販売地域、プライバシーポリシーに関わらず、すべての中国企業に適用される法的条件である。

XREAL AURAが収集するデータには、3基のカメラ画像、Geminiが処理する音声入力、空間・位置データ、手の動きや頭部のトラッキングデータが含まれる。GeminiのデータはGoogleのアカウントに保存され、人間のレビュー担当者によって確認される可能性がある。現時点で、XREAL AURAに関する第三者による独立したセキュリティ監査は公表されておらず、データ送信の実態について第三者による確認や否定は行われていない。

懸念を最小限に抑えたいユーザーは、Android XRの設定でGeminiの権限を見直す、カメラアクセスを制限する、ネットワークを分離して接続するなどの対策が推奨されるが、中国の法的枠組みそのものを完全に回避することはできない。なお、XREAL AURAは、米連邦通信委員会(FCC)が国家安全保障上の懸念から指定する「対象機器リスト(Covered List)」には含まれていない。

■価格と予約方法

予約受付はすでに開始されている。基本小売価格は税別1,500ドル(約24万3,000円)以下で、最終的な価格や構成は2026年秋の発売間近に発表される予定である。

99ドル(約1万6,000円)の手付金は、発売時に199ドル(約3万2,000円)分の購入クレジットに変換される。2,000台限定の「Founder Priority Pass」(299ドル、約4万8,000円)は、受付開始から36時間以内に完売した。米国ではBest Buyが初の店頭販売パートナーとなる。

■注目ポイントQ&A

●XREAL AURAのセパレート型(スプリット・コンピュート)設計とはどのようなものですか?

演算処理を行う「Snapdragon Reality Elite」搭載のコンピュートパックと、グラス本体をケーブルで分離する設計です。これにより、バッテリーやプロセッサによる発熱と重量をパック側に逃がし、グラス本体を95グラム未満に軽量化しています。ただし、有線接続が必要となるため、動き回る用途よりも着席しての使用に適しています。

●発売時期と予約方法について教えてください。

日本、米国、英国、カナダ、韓国で2026年秋に発売予定です。公式サイトで予約を受け付けており、99ドルの手付金は発売時に199ドル分の購入クレジットとして利用できます。価格は税別1,500ドル(約24万3,000円)以下となる予定です。

●データのプライバシーやセキュリティ上の懸念はありますか?

本製品はカメラ画像や音声、トラッキングデータを収集します。開発元のXREALは中国に本社を置くため、中国の国家情報法などの適用を受け、政府からのデータ提供要請に応じる法的義務があります。現時点で第三者によるセキュリティ監査は公表されていません。対策として、設定からカメラやマイクの権限を制限するなどの方法があります。

●PCの外部モニターとして使用できますか?

はい、DisplayPort入力を備えているため、ノートPCなどの有線外部ディスプレイとして使用可能です。Geminiによる空間AIアシスタント機能も利用できるため、出張先などでのプライベートなポータブルモニターとしても活用できます。

元記事: XREAL AURA Brings 70-Degree Android XR Glasses to MWC Shanghai: Fall 2026 Launch Confirmed

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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