新NISAで揺れる投資家心理 インデックス投資と成長株ブームの間で起きていること

2026年6月9日 14:16

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■「オルカンだけで本当にいいのか...」積立投資家が抱える焦りの正体

 「オルカンをコツコツ積み立てていれば大丈夫」そう自分に言い聞かせていたのに、スマホを開くたびに気持ちが揺らぐ。そんな投資家が今、確実に増えている。

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 新NISAの広がりとともに、AI・半導体関連株への資金流入が続いている。その一方で、多くの個人投資家は「積立インデックス投資を続けるべきか、成長株に乗り換えるべきか」という判断に、迷いを抱えているのが実態だ。

 特に28~35歳前後の会社員層で、この傾向が顕著だ。

 毎月コツコツと「オルカン(全世界株式)」や「S&P500」への積立を続けながらも、SNSで目にする成長株の情報に心が揺らいでいる。

 新NISAでは非課税期間が無期限となり、長期投資との相性が高まったことで、インデックス投資を選ぶ判断自体は間違っていない。

 ただ、X(旧Twitter)やYouTubeを開けば
 「エヌビディアで資産が数倍になった」
 「半導体株で大きなリターンを得た」
 といった成功体験が日常的に流れてくる。

 地道な積立を続けてきた人ほど、そうした情報に揺さぶられやすい。

■積立投資家の心を揺さぶるのは、数字の力だ

 たとえば、都内で働く30代の会社員が毎月5万円をS&P500に積み立てているとしよう。

 「これで十分だ」と腹を決めていたはずが、SNSで半導体関連株の値動きを見るうちに「自分だけ乗り遅れているのではないか」という焦りが生まれてくる。

 そんな声は今、珍しくない。

 エヌビディア(NVDA)の株価は2023年に約3.4倍、2024年に約2.7倍と驚異的な上昇を記録した。

 日本市場でもアドバンテストや東京エレクトロンといった半導体関連企業への資金流入が続いている。

 これだけの流れを目にすれば、「なぜ自分は乗らないのか」と自問したくなるのも無理はない。

■成長の裏側にリスクあり、「雰囲気投資」は危うい

 ただし、冷静に見ておくべき点もある。

 AI・半導体市場の成長は、生成AIの普及に伴うデータセンター需要の爆発的な増加が背景にある。

 野村證券のレポートによると、エヌビディアのCEOジェンスン・フアン氏は「人類史上最大のインフラ拡張であるAIファクトリーの構築が、驚異的なスピードで加速している」と述べており、業績の裏付けは確かに存在する。

 しかし株価には将来の成長期待がすでに織り込まれており、2025年に入ると上昇の勢いは鈍化し、一部の四半期では約19%の下落も経験している。

 「なぜここまで上がっているのか」
 「どこでリスクが顕在化するのか」

 これらを自分の言葉で説明できないまま投資するのは、値上がりへの期待だけで動く雰囲気投資にほかならない。

■問われるのは「どちらか」ではなく「どう両立するか」だ

 新NISA時代の個人投資家に本当に必要なのは、「インデックスか成長株か」をどちらか一方に決め切ることではない。

 インデックス投資で土台を作りながら、成長テーマ株のリスク構造を自分なりに理解する。その両立こそが、焦りに流されない投資判断につながっていく。

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