住宅リフォーム市場横這いの中、M&Aで頭角現したニッソウ

2026年2月23日 14:21

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 ニッソウ(1444、東証グロース)。首都圏で賃貸住宅・事務所の原状回復工事を、中小不動産業者から受注する施工業者。過去5期間の収益動向、今7月期の計画は以下の通り。

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 2020年7月期「23.2%増収、23.6%営業増益」-「5.5%増収、19.8%減益」-「25.7%増収、39.3%増益」-23年7月期(連結化)「41億4400万円、1億4800万円」-「12.3%増収、62.0%減益」-「12.8%増収、28.9%増益」。今7月期計画「19.3%増収(62億9900万円)、173.4%増益(1億9400万円)」。21年7月期の減益は「コロナ禍の影響に晒された結果」。

 着目したいのは24年7月期の「62%減益」。前25年7月期/今期見通し、急激な売上規模の増加。

 62%減益期の決算資料を読み込むと、「総合リフォーム工事を取り扱う、(株)ささきの100%子会社化・・・」「23年7月に子会社化した(株)ヤナ・コーポレーションの損益計算書を連結化したことに伴う・・・」「新規事業として不動産事業を子会社化した日本リゾートバンク(株)の事業開始・・・」などM&A実施が見えてくる。

 この戦略は注視に値する。矢野経済研究所は昨年8月20日に『24年の住宅リフォーム市場規模は7.3兆円と推計、25年も7.3兆円と予想』と題するプレスリリースで、こんな見方を示している。

<今後とも、住宅リフォームの市場は横這い・微減傾向で推移する見通し>。

<近年、住宅リフォーム業界でのM&Aが活発化している。その背景には中小工務店やリフォーム業者において経営者の高齢化や、後継者不足が挙げられる。また売上拡大に向け新規ターゲットとなる顧客やエリアの開拓をする中でいままで・・・M&Aを実施する動きもある。さらに住宅リフォーム業界全体として、社内人材や協力会社・施工技能員の不足が、建築資材や人件費のコスト上昇など様々な課題が浮上しており、今後それらの解決策の一つとして、M&Aによる事業再編が加速すると考える>。

 ニッソウのここ数期の動向は、矢野経済の指摘に嵌ると言えよう。そしてその結果が前7月期決算に反映されている。決算資料はリフォーム事業に関し「いままでBtoB事業で培った施工ノウハウや協力会社とのネットワークを活かし・・・営業利益96.5%増・・・」としている。

 本稿作成中の株価は2700円。PER28倍強に事業拡大ペースが買われ過ぎ、の感は覚える。が上場後の修正済み株価パフォーマンスは46%強。さて・・・ (記事:千葉明・記事一覧を見る

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