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タイミー株上昇の思惑は?
●タイミー株が一時20%高
単発アルバイトの仲介アプリを手掛けるタイミーの株価が、25日の東京株式市場で一時前日比20%高の300円上昇した。
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人材大手のリクルートがスポットワークサービスの開発中止したことで、競争激化への懸念が和らいだことが好感された。
SBI証券が、24日には投資判断を買いとし、目標株価2430円で新規カバレッジを開始するなど、注目を集めるタイミー。
今後も株価が上昇し、タイミーの快進撃は続くのだろうか?
●スポットバイトとタイミー
創業者の小川嶺氏がファンション事業に失敗、アルバイトに勤しむ中で事業を思いつき、2018年にサービスを開始。累計登録者数は1000万人を超える。
27歳での東証グロース市場への上場は、史上最年少となり、公開価格が時価総額1000億円超えは大きな話題となった。
タイミーのようなスポットワーク仲介市場は、コロナ禍と働き方改革の影響で急成長し、2023年の市場規模は約824億円とみられ、今後も成長が期待される。
タイミーの登録企業数は約15万9000社(24年12月)と、大手アルバイト求人メディアのバイトルに匹敵する。
一方でスポットワークへの法整備の遅れが指摘されており、勤怠管理の面など、問題もある。
昨年11月には、タイミー経由で闇バイトの求人が掲載されていたことが問題となった。
●成長は期待できるが・・
今回の株価上昇は、リクルートの事情によるもので、リクルートが今後スポットワークに参入する可能性はゼロではない。
スポットワーク市場は、パーソルHD傘下のシャアフルやネット通販アプリメルカリが提供するメルカリハロなど、競争が激化することは避けられない。
企業の人材不足や、労働力不足の深刻化と、副業需要もあり、今後もスポットワーク市場は伸び続ける。
タイミーは、従来の採用に必要だった履歴書や面接などがなく、即日バイト代が払われることが売りである。ただ法整備により煩雑な手続きが必要となると、優位性が失われるということもありうる。
タイミー株はPER約35倍・PBR約15倍とやや割高となり、期待が先行している感もあり、株価の乱高下に注意が必要だ。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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