築地二丁目再開発が施行認可、オフィスと店舗の複合施設 2029年度完成へ

2024年8月2日 10:06

印刷

築地二丁目再開発の完成イメージ(日鉄興和不動産など発表資料より)

築地二丁目再開発の完成イメージ(日鉄興和不動産など発表資料より)[写真拡大]

  • 新大橋通り沿い地下鉄出入口・駅前広場のイメージ
  • 平成通り沿い広場空間のイメージ
  • 断面図

 日鉄興和不動産とNTT都市開発が東京都中央区で計画している築地二丁目地区第一種市街地再開発事業(中央区築地)が、小池百合子東京都知事から施行認可された。日鉄興和不動産などは2025年度に権利変換計画の認可を受けたうえで、オフィスと店舗の複合開発に着手し、2029年度の完成を目指す。

【こちらも】狛江駅直結の「小田急マルシェ狛江1」、2期エリアが8月開業へ 7店出店

 複合施設は、築地本願寺や京橋築地小学校に近い東京メトロ日比谷線の築地駅に隣接した約0.6ヘクタールに整備される。地下3階、地上21階建て延べ約5万7,000平方メートルで、低層階に街のにぎわいに貢献する店舗、上層階に基準階面積1,650平方メートル以上で駅直結のオフィスを入れる。

 平成通りから築地駅までの間は、施設内で地下鉄と直結する出入口や駅前広場を設けるほか、区道675号線の無電柱化と歩道設置を進め、歩行者ネットワークの形成に努める。地元の人だけでなく、通勤者や観光客、買い物客ら多様な人々が集うことを考慮し、憩いの場や休息場所になる大規模交流広場も整備する計画。

 日鉄興和不動産などは権利変換計画を策定し、2025年度に認可を受けたあと、既存建物を取り壊して2026年度に新築工事に着手する。施設の完成は2029年度を予定している。

 築地地区は築地市場跡地約19ヘクタールの再開発で、都が三井不動産、トヨタ自動車、読売新聞グループ、鹿島建設、竹中工務店、朝日新聞などで構成する企業グループを事業予定者に決め、総事業費9,000億円と見積もられる大規模プロジェクトがスタートしている。

 5万人規模の全天候型スタジアムや1,200人規模のシアターホール、地下鉄新駅開業などが盛り込まれた構想で、築地地区全体が大きく変わることは間違いない。近隣の日本橋や八重洲エリアではひと足早く再開発ラッシュが続いている。これに合わせ、再開発や交通網整備を目指す動きが築地地区内外で加速しそうだ。(記事:高田泰・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事