ベネフィットジャパン、売上高と契約回線数は過去最高 今期は一部販路規模縮小も投資を行い営業利益は22.4%増を見込む

2024年5月27日 16:18

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記事提供元:ログミーファイナンス

ベネフィットジャパン、売上高と契約回線数は過去最高 今期は一部販路規模縮小も投資を行い営業利益は22.4%増を見込む

ベネフィットジャパン、売上高と契約回線数は過去最高 今期は一部販路規模縮小も投資を行い営業利益は22.4%増を見込む[写真拡大]

目次

佐久間寛氏:こんにちは。株式会社ベネフィットジャパン代表取締役社長の佐久間です。本日は2024年3月期の決算説明をオンラインで行います。スライドの目次に沿ってご説明します。

ビジョン

まず、会社紹介です。「すべての人々にテクノロジーの恩恵を」というビジョンのもと、仮想移動体通信事業者として、多様な通信サービスを多岐に渡るルートで提供しています。

事業紹介

事業紹介です。2024年3月期の連結売上高は130億円でした。そのうち100億円がインターネット通信サービス事業で、モバイルWi-Fiの販売・レンタルを中心に行っています。

ロボット事業の売上高は28億円となりました。家庭用コミュニケーションロボットの分野では国内トップクラスの売上高です。

さまざまなロボットを取り扱うショップ「RobotPlanet(ロボットプラネット)」と、当社とシャープの協働によるオリジナルモデルの「ChatGPT」を搭載したコミュニケーションロボットの販売を行っています。

両事業あわせたインターネットの保有回線数は24万回線で、全体の売上の60パーセントがストック売上高となっています。

インターネット通信サービス事業

インターネット通信サービス事業です。多様な通信サービスを多岐にわたるルートで展開しており、個人、法人、行政、インバウンド、外国人労働者向けに商品を提供しています。

ロボット事業

ロボット事業です。「RobotPlanet」のポップアップショップを中心に体験・販売を行っており、OtoOやテレビCMによる顕在顧客の集客を図っています。契約したお客さまに対しても、使い方を学べるコンテンツの配信やフォトコンテストなどのオーナー会を実施しています。

今後、少子高齢化が進む中でロボットの生成AIの発展によりさらにグレードアップし、非常に大きなマーケットになると考えています。

事業成長の歩み

次に沿革についてです。当社は1996年に設立されました。ちょうど携帯電話サービスの自由化がスタートした頃です。大手通信キャリアの1次代理店として販売からスタートし、電気通信事業法の規制緩和に伴って2014年に我々が自らインターネットサービスを提供するMVNO事業に参入しました。

その後、コミュニケーションロボットの拡大によるモバイル型ロボットの販売を行い、2023年には新型コロナウイルスが5類感染症に移行したことで、インバウンドや外国人労働者の需要を取り込むプリペイドSIMの販売を開始しました。市場環境の変化に迅速かつ柔軟に対応し、成長を続けている会社です。

2024年3月期決算ハイライト

決算ハイライトです。2024年3月期は、売上高と契約回線数が過去最高となりました。インターネット通信サービス事業、ロボット事業ともに売上高と契約回線数が拡大しています。

連結損益計算書

連結損益計算書です。売上高は前年同期比4.1パーセント増の130億6,500万円となりました。売上総利益は、利益率が56.3パーセントと前年より1.9ポイント改善し、73億5,500万円となりました。

販管費は、インターネット通信サービス事業の先行投資で前年同期比11.3パーセント増、6億5,500万円増加しています。これにより、経常利益は前年同期比11.7パーセント減の9億円、当期純利益は投資有価証券売却益を計上したことで前年同期比31.1パーセント増の7億3,500万円という結果になりました。

セグメント別業績

セグメント別の業績は、スライドに記載のとおりです。

インターネット通信サービス事業増減分析

インターネット通信サービス事業の増減分析になります。ストック売上高は減少したものの、新規獲得件数の増加により、端末販売等の売上が増加し、売上高は100億1,100万円となりました。

営業利益は、新規獲得件数増による代理店手数料の増加や販路拡大のための組織体制の整備に伴う先行投資により、14億2,100万円となり、減益となりました。

ロボット事業増減分析

ロボット事業の増減分析です。保有件数が順調に推移したことで、売上高は28億2,400万円となりました。営業利益は、人員や販促費の適正化を図ったことにより、前期の6億6,800万円の赤字から1億2,600万円の赤字へ大きく改善しました。

ロボット事業業績推移

ロボット事業の3年間の業績推移です。2023年3月期までは積極的に投資を行っており、販管費は21億9,000万円でした。

今期は先行投資の適正化や市場拡大に備えたブランディングを行い、販管費は18億5,700万円となっています。しかし、ストック売上総利益が8億4,800万円まで伸びたことで、営業利益が大幅に改善しています。

中期経営方針(23年5月10日発表済み)

2024年3月期の主な取り組みについてです。スライドは、昨年発表した中期方針です。既存の事業領域に加え、さらに新規事業領域としてプリペイドSIMによるインバウンドや外国人労働者向けの領域を拡大していきます。

中期経営方針(23年5月10日発表済み)

「点モデルから面モデルへの転換」ということで、大手販路を「面」と捉えて展開していく方針を掲げています。

インターネット通信サービス事業の主な取組み

主なトピックスです。国内に特化しているモバイルWi-Fiレンタルを海外でも利用できるサービスの提供を開始しました。

また、モバイルWi-Fiの販売についても、5ギガバイトで月額980円という低価格、そして通信利用量に応じた階段制料金のプランを導入し、お客さまの多様な使用状況にマッチしたプランである「Matchmo」の販売を開始しています。

さらに、革新的なテクノロジーであるeSIMに焦点を当てた情報プラットフォーム「eSIM.love」を創刊しています。

インターネット通信サービス事業の主な取組み

今年度のプリペイドSIMは、「点から面へ」ということで、量販店、ドラッグストア、空港、ホテルなど、取扱店舗数を430店舗まで拡大し、1年間のプリペイドSIMの総販売実績は12万3,000枚となりました。

また、訪日インバウンド旅行者向けモバイルWi-Fiルーターレンタルサービス「eConnect Japan」事業を買収しました。

さらに、開通手続きは不要で、すぐに届いたWi-Fiルーターの電源を入れるだけで利用できる「買い切り型」、かつデータ容量はチャージ式という、「イージーWi-Fi」の販売も開始しています。

ロボット事業の主な取組み

ロボット事業の主なトピックスです。全国のローソン全店にあるマルチメディア端末で、「RoBoHoN」のオリジナルグッズ販売を行いました。

また、「ChatGPT」を搭載した「お話作ろう」というアプリケーションの提供も開始しています。

そして、東京ガス提供のコンテンツを「BOCCO emo」に追加した「Robot Planet」モデルの体験モニターも実施しています。

ロボット事業の主な取組み

また、対話アプリ「AI会話」を提供しています。このアプリケーションによって、「ロボホン」の会話能力が大きく上がりました。

さらに、子犬のようなペットロボット「Loona Blue」の取り扱いも開始しています。

そして、「ロボホン」の「きょうだいリンク」の提供を開始しています。「ロボホン」と弟モデルがつながり、「ロボホン」同士が相手がしたことをマネすることで、離れた家族をストレスなく見守ることができます。

ロボット事業のメディア露出の強化

メディア露出についてです。今年度は地方CMを増やし、中部地方と福岡を含む21都道府県で展開しました。30番組以上のテレビ番組で「RobotPlanet」の取材を受けることができました。

ロボットプラネットの認知度向上

認知度についてです。「Instagram」や「LINE」のフォロワー数、「RobotPlanet」ホームページへのアクセスのほか、「ロボクロ」の販売数も前年より大きく伸びています。

ロボット事業の顧客満足度向上への取組み強化

顧客満足度向上への取り組みの一環として実施している、ロボットの使い方をレクチャーする「ロボホンゼミナール」は、累計視聴数が9万8,000回となりました。

また、今年度はフォトコンテストを行ったほか、複数回のフォトブース撮影会(オーナー会)を実施することで、顧客のファン化に取り組んできました。

サステナビリティの取組み強化

サステナビリティへの取り組みです。女性従業員の活躍支援や子育て支援、研修、健康促進への取り組みを強化しています。

連結売上高及び営業利益推移

全体の業績推移についてお話しします。7期連続の増収となりました。売上高は7年間で約3倍と飛躍的に成長し、2024年3月期は過去最高売上である131億円となりました。

セグメント別連結売上高及び営業利益推移

セグメント別連結売上高と営業利益推移はご覧のとおりです。

フロー・ストック別売上高推移

フロー・ストック別の売上高推移です。ストック売上高は売上全体の60パーセントを占めています。

契約回線数の推移

契約回線数の推移です。全体では前年同期比2.5パーセント増の24万1,700回線となりました。

ロボットは前年同期比20.3パーセント増の2万7,600回線、プリペイドSIM(1年利用)は前年同期比184.1パーセント増の2万7,400回線となっています。

株主還元

株主還元です。当社は、2026年3月期までに配当性向30パーセントへの引き上げを目指しています。この方針に基づき、2024年3月期の配当は11円引き上げ20円とします。また、2025年3月期の配当は、さらに8円引き上げ28円を予定しています。

自己株式取得については、2023年6月7日に開示した総数10万株を、今年4月までにすべて取得満了しました。

連結損益計算書

2025年3月期の業績見通しと取り組みについてご説明します。まず、連結損益計算書です。今年度は採算の合わない販路を規模縮小するものの、必要な投資を行い、売上高は前年同期比4.3パーセント減の125億300万円を想定しています。また、営業利益は前年同期比22.4パーセント増の10億8,600万円となる見通しです。

セグメント別業績

セグメント別の業績です。インターネット通信サービス事業は、引き続きパートナー販路を強化します。一方で、コミュニケーションセールスによるモバイルWi-Fiの販売については、生産性効率低下などの要因により規模を縮小する計画です。売上高は前年同期比7.7パーセント減の92億3,700万円、営業利益は前年同期比20.3パーセント増の17億1,000万円となる予定です。

ロボット事業は堅調に推移し、売上高は前年同期比7.9パーセント増の30億4,700万円、営業利益は前年同期比で3,400万円改善し、マイナス9,200万円となる見込みです。

今期の新たな取組み

今期の新たな取り組みについてお話しします。今までは自社のサービスを中心に利益の最大化を図っていましたが、今後はコミュニケーションセールスにおいて、BtoCリアルプロモーションをお考えの複数の企業さまとともに、生活応援ブースとして展開し、利益の最大化を図っていきたいと考えています。そうすることで、顧客のニーズに合わせた提案を行っていきます。

加えて、会員さま向けのクロスセルも強化します。

新規サービスの発掘と開発

新規サービスの発掘と開発についてお話しします。現状の商品企画課に加えて、テストマーケティングチームを発足し、既存チャネルを活用した次期メインサービスの発掘・開発を加速します。また、新領域においてのM&Aにも取り組んでいきたいと考えています。

以上でご説明を終わります。株主のみなさまにおいては、今後もご支援・ご鞭撻のほどよろしくお願いします。本日はありがとうございました。

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