NYの視点:今年の投票権保有するメスター総裁、今年3回の利下げ予想

2024年2月7日 07:30

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記事提供元:フィスコ

*07:30JST NYの視点:今年の投票権保有するメスター総裁、今年3回の利下げ予想
本年の連邦公開市場委員会(FOMC)投票権を持つクリーブランド連銀のメスター総裁は、もし、インフレ鈍化のさらなる証拠が見られれば緩やかなペースで年後半に利下げを開始することが自分のベースケースシナリオだと述べた。同総裁は、今年、3回の利下げを引き続き予想していることを明らかにした。データは良好な経済を示している。加熱はしていないと指摘。利下げを急ぐ必要があるとは、感じていないとの考え。

同時に、データ次第で、委員会は利下げペースを速める、あるいは、金利を高く長期にわたり維持する可能性もある、と加えた。市場で、昨年3月のように商業用不動産ポートフォリオを多く保有する地銀セクターへの健全性に警戒感が強まる中、同総裁は、現時点で、バランスシート縮小ペースを速やかに減速させる緊急性はないと指摘。一方で、イエレン米財務長官は6日の議会証言において、商業不動産には注意深い監督が必要だと述べたほか、監督機関などと連携し、商業不動産を巡る圧力を注意深く監視していくとの方針を示した。また、FRBは金融安定の深刻なリスクを生む金融機関の規制当局になるべき、と指摘。大統領選挙の年でもあり、政府におるFRBへの利下げ圧力が強まる可能性がある。FRBは1月会合の声明において、「国内の金融セクターは柔軟性がある」との文言を削除している。万が一、金融安定にリスクが生じた場合は、早期の利下げの可能性も残る。《CS》

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