13日の香港市場概況:ハンセン2.3%安で7日ぶり反落、テック指数3.5%下落

2023年10月13日 17:56

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記事提供元:フィスコ

*17:56JST 13日の香港市場概況:ハンセン2.3%安で7日ぶり反落、テック指数3.5%下落
13日の香港市場は、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比424.76ポイント(2.33%)安の17813.45ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が151.46ポイント(2.42%)安の6115.88ポイントと7日ぶりにそろって反落した。売買代金は841億9540万香港ドルに縮小している(12日は1011億1860万香港ドル)。

内外環境の不透明感で投資家の慎重スタンスが強まる流れ。昨夜の米債券市場では、下落が続いていた米10年債利回りが一転、急上昇した。9月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比の伸びが市場予想を上回り、市場では「米連邦準備理事会(FRB)が年内に追加利上げする」との観測が再浮上している。中国景気の成長鈍化も意識。朝方公表された9月の物価統計では、消費者物価指数(CPI)が前年同月比で横ばい(0.0%)にとどまり、市場予想(プラス0.2%)と前月実績(プラス0.1%)を下回った。一方、生産者物価指数(PPI)はマイナス2.5%。下落率は前月実績(マイナス3.0%)から縮小したが、市場予想(マイナス2.4%)より大きな下げとなった。また、昼前に報告された9月の貿易統計に関しては、前月ほどではなかったものの、輸出と輸入の縮小が続いた。(亜州リサーチ編集部)

「ニューエコノミー」関連銘柄に売りが先行。ハンセン科技(テック)指数は3.5%安と他の指数をアンダーパフォームしている(構成30のうち下落29)。個別では、電子商取引(Eコマース)中国大手の京東集団(9618/HK)が11.5%安、動画配信プラットフォーム大手のビリビリ(9626/HK)が6.3%安、データセンター開発・運営の万国数拠HD(9698/HK)が5.8%安と下げが目立った。

空運関連セクターも安い。エアラインの中国国際航空(753/HK)が4.5%、中国南方航空(1055/HK)が4.2%、空港運営・管理の海南美蘭国際空港(357/HK)が5.6%、北京首都国際機場(694/HK)が4.6%ずつ下落した。

レストランチェーンや酒造の飲食関連も急落。九毛九国際HD(9922/HK)が6.6%安、呷哺呷哺餐飲管理HD(520/HK)が6.2%安、海底撈国際HD(6862/HK)が4.2%安、百威亜太HD(1876/HK)が4.4%安、青島ビール(168/HK)が3.6%安と値を下げた。

セメントや鉄鋼、非鉄の素材セクターも売られる。華潤水泥HD(1313/HK)が9.0%安、安徽海螺水泥(914/HK)が2.4%安、鞍鋼(347/HK)が5.3%安、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が3.1%安、中国アルミ(2600/HK)と江西銅業(358/HK)がそろって3.5%安で引けた。

一方、本土市場は3日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.64%安の3088.10ポイントで取引を終了した。酒造・食品株が安い。インフラ関連株、素材株、ハイテク株、不動産株、運輸株、公益株、証券株なども売られた。半面、銀行株は高い。エネルギー株、医薬株、自動車株の一角も買われた。


亜州リサーチ(株)《NH》

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