NYの視点:【今週の注目イベント】英中銀、豪準備銀、米雇用統計・ISM、各国PMI、など

2023年7月31日 07:36

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記事提供元:フィスコ

*07:36JST NYの視点:【今週の注目イベント】英中銀、豪準備銀、米雇用統計・ISM、各国PMI、など
今週は、金融政策において、豪準備銀や英国中銀が金融政策決定会合の開催を予定している。豪準備銀は政策金利を0.25%さらに引き上げる見通し。英国中銀も0.25%の利上げが予想されている。米国と同じく英国でもCPIの伸び鈍化が見られ、今後の利上げはデータ次第となることが想定される。そのほか各国で、PMIが発表される。前月には特に欧州でPMIの成長減速が目立ち、スタグフレーション観測が一段と強まった。また、ユーロ圏はCPIや国内総生産(GDP)を発表する。欧州中銀(ECB)のラガルド総裁は前回会合までインフレ制御の利上げ継続に断固とした姿勢を示していたが、7月会合では短期の景気見通しの悪化で、9月の利上げのガイダンスを明確化せずタカ派姿勢を弱めユーロ売り圧力となった。CPIは前月比で1月来のマイナスに転じる見込み。第2四半期GDP成長も前期から減速が予想されており、さらなるユーロ売りにつながる可能性がある。

米国では7月雇用統計や7月ISM製造業・非製造業景況指数、4-6月期非農業部門労働生産性といった重要経済指標に注目が集まる。また、FRBが労働市場の状況を判断する上で注視している6月JOLT求人件数にも注目が集まる。パウエル議長は「労働市場は依然力強いが、求人件数や自主退職者数の減少から一部で減速の兆しも見られる」と、指摘しており6月JOLT求人件数の動向にも注目。求人件数に一段の減少が見られれば年内の利上げ観測が後退することになる。FRBは今後の金融政策はデータ次第としており、追加利上げを公約しなかった。

■今週の主な注目イベント

●米国
31日:7月シカゴPMI、7月ダラス連銀製造業活動、FRBが4-6月期の銀行融資担当者調査結果を発表
8月1日:7月製造業PMI確定、6月建設支出、6月JOLT求人件数、7月ISM製造業景況指数、ゴールズビーシカゴ連銀総裁があいさつ
2日:7月ADP雇用統計
3日:4-6月期非農業部門労働生産性、週次新規失業保険申請件数、7月サービス業PMI確定、7月ISM非製造業景況指数、バーキン・リッチモンド連銀総裁が経済に関して講演
4日:7月雇用統計

●中国
31日:製造業、非製造業PMI
8月1日:財新製造業PMI
3日:財新サービス業PMI

●欧州
31日:ユーロ圏CPI、GDP、独GDP
8月1日:ユーロ圏製造業PMI、失業率、独仏製造業PMI
3日:財新サービスPMI、ユーロ圏サービスPMI、PPI
4日:ユーロ圏小売売上高、独製造業受注

●英
8月1日:製造業PMI
3日:英中銀政策決定、見通し発表、ベイリー英中銀総裁会見

●日本
31日:鉱工業生産、小売売上高
8月1日:6月金融政策議事録公表

●豪州
8月1日:豪準備銀金融政策決定会合《CS》

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