川岸工、小野測器、インソースなど/本日の注目個別銘柄

2023年7月25日 15:23

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記事提供元:フィスコ


<1605> INPEX 1840 +51大幅続伸。原油相場の上昇が買い材料となっている。同社のほか、コスモエネルギーやENEOSなどの石油株も強い動きが目立っている。前日の原油相場では、WTI先物9月限が前日比1.67ドル高の1バレル=78.74ドルで終了している。供給の逼迫や米ガソリン需要の拡大、中国の景気刺激策への期待などが背景となって、約3カ月ぶりの高値を付ける動きになっている。

<6920> レーザーテック 20655 +260大幅続伸。前日に23年6月期の業績上方修正を発表、営業益は従来予想の420億円から610億円に増額。440億円程度の市場予想も大きく上振れた。一方、24年6月期の業績計画も公表、営業益は640億円としているが、こちらは860億円程度のコンセンサスを下振れる。新年度ガイダンスには保守的要素も含まれているとの見方もあり、前期業績の上振れ、当面のガイダンスリスク後退がポジティブ材料に。

<4528> 小野薬 2640.5 +55大幅続伸。発行済み株式総数の3.89%にあたる1900万株、500億円を上限とする自社株買いを実施すると発表、取得した全株式の消却も実施する。当面の需給下支えにつながるとして、ポジティブに評価された。また、「抗PD-L1抗体/抗CTLA-4抗体」関連の特許に関する訴訟において、英アストラゼネカなどと全世界で全面的に和解する契約を締結とも発表。今回の和解で総額約1億4000万ドルを受け取る。

<7211> 三菱自 584.2 +39.4大幅続伸。前日の取引時間中に決算を発表、その後はやや軟化する動きとなったが、本日は見直しの動きが強まり、3月9日の年初来高値を更新した。第1四半期営業利益は46.7%増の452億円となり、360億円程度のコンセンサスを大幅上振れた。通期計画も1500億円から1700億円に上方修正した。為替影響だけの上方修正にとどまり出尽くし感も強まったが、価格・構成の改善などで一段の上振れ余地も大きいとも。

<6200> インソース 1126 -105大幅反落。昨日は、対話型AI「ChatGPT」をより活用するための研修を新たに開発したと発表、大幅高となったが、本日は前日発表の決算を受け、一転して売り優勢となった。第3四半期累計営業益は28.1億円で前年同期比15.2%増、通期計画は従来の37.3億円から38.5億円に上方修正したが、上半期実績19.3億円からサプライズは乏しく、出尽くし感につながったようだ。

<9267> GenkyDrugStores 4975 +245大幅反発。前日に23年6月期の決算を発表、営業利益は67億円で前期比18.2%増、7月20日に上方修正済みで前期実績に関してのサプライズは乏しい。一方、24年6月期は70億円で同4.3%増の見通しとしている。保守的なガイダンスへの警戒もあっただけに、増益計画を受けて買い安心感が一段と強まっているもよう。7月月次も発表しているが、既存店売上高は前年同月比7.4%増と好調なスタートにもなっている。

<7745> A&Dホロン 1838 +23大幅続伸。野村證券では投資判断を「バイ」、目標株価を2600円として新規にカバレッジを開始した。成長を牽引する半導体関連事業は営業利益率3割超と高収益、フォトマスク用ナノ測定・検査装置と同電子ビーム描画装置向けユニットが業績牽引役になると考えている。同事業の受注残は前期末に大きく増加しており、今後2、3年の業績展望は視界良好とも指摘。24年3月期営業益は会社計画78億円を上回る82億円を予想。

<7513> コジマ 643 +33大幅高。前日に株主優待制度の変更を発表、ポジティブ視される展開になっている。これまで8月末を基準として100株以上保有する株主には、買物優待券1000円分を贈呈していたが、新たに基準日を2月末にも新設、同様の内容の優待を年2回行うことにするもよう。優待利回りの上昇につながる形へ。投資魅力の向上、中長期的保有株主の増加などを変更の目的としている。

<5921> 川岸工 3270 +283急伸。前日に業績・配当予想の上方修正を発表している。23年9月期営業利益は従来予想の7.5億円から13億円、前期比4.7%増に引き上げ。原材料価格高騰に対応した販売価格の上昇、大型物件の完成及び工場の稼働率向上などが上振れ要因に。上半期は2ケタ減益決算であったため、大幅上方修正をストレートにポジティブ視。年間配当金も80円計画から100円に引き上げている。

<6858> 小野測器 449 -56急落。前日に業績予想の下方修正を発表している。上半期営業利益は従来予想の0.7億円の黒字から3.7億円の赤字に、通期では4億円から2億円に、それぞれ下方修正。売上予定案件の先送り、原材料価格上昇や生産の小ロット化による原価率の上昇などが下振れ要因となるもよう。特に、第1四半期実績0.3億円の黒字から上半期の一転赤字転落見通しにネガティブな見方が強まる。《ST》

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