ユリウス 2024年リゾートコレクション - 移ろう色や形、不均等な装い

　ユリウス(JULIUS)は、2024年リゾートコレクションを発表した。

■“不均等”を表現

　[ scalene; ]をテーマに、“不均等”を表現した今季のユリウス。アシンメトリーな造形や、濃淡の移ろう色味など、不均一さをあえて際立たせることで、独創的な存在感を漂わせた。

■多彩な色彩が入り混じるアクリルファー

　象徴的なのは、紫や黒、グレージュなど様々な色が入り混じるアクリルファーのアイテムだ。分量感のあるコートやベスト、パンツなどからは、毛足の長いアクリルファーの躍動感と曖昧な色彩の絶妙な調和を見てとることができる。

　アクリルファーはウェアだけでなく小物にも採用。ウールのテーラードジャケットとパンツに合わせたアクリルファーのネックウォーマー、アームウォーマーは、スタイリングに柔らかな遊び心を効かせている。

■褪せたような色味のデニムウェア

　時間が経過したかのような質感のデニムウェアも印象的。褪せたような色味となじみの良い風合いが魅力で、どこか退廃的なムードを漂わせる。肩から袖にかけて分量を持たせたデニムジャケットや、複数のポケットを配したカーゴパンツ、クロップド丈のデニムパンツなど、タフさと柔らかさの両方を兼ね備えた佇まいのウェアが登場している。

■不均一に刻まれるドレープ

　さらに、ドレープを効かせたウェアもまた“不均等さ”を表しているといえるだろう。起毛感のあるウールパイルのガウンやプルオーバーは、身体の動きや重ねた服と相まって都度徐々に形を変えながら流れるような曲線を描き出す。また、薄くしなやかなカットソーや腰に巻き付けたチェックのウールシャツ、表情豊かなボルドーのロングブルゾン、パンツなども、その偶発的なドレープや風合いによって装いに緩やかな余韻をもたらしている。