24日の香港市場概況:ハンセン0.6%安で続落、中国不動産セクターに売り

2023年4月24日 18:00

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記事提供元:フィスコ

*18:00JST 24日の香港市場概況:ハンセン0.6%安で続落、中国不動産セクターに売り
週明け24日の香港市場は、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比115.79ポイント(0.58%)安の19959.94ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が31.05ポイント(0.46%)安の6733.14ポイントとそろって続落した。ハンセン指数は約4週ぶりの安値水準に落ち込んでいる。売買代金は964億4030万香港ドルと低迷が続いた(21日は1061億2150万香港ドル)。


買い手控えムードが広がる流れ。香港では今週、主要な中国企業の決算報告がピークを迎える。企業業績の動向を見極めたいとするスタンスも強まった。また、米中対立の激化懸念がくすぶっていることも重し。外電は23日、「中国政府が米マイクロン製の半導体販売を禁止した場合、米政府は中国需要の不足分を韓国メーカーが補うことのないよう韓国側に要請した」と報じた。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が3.6%安、家電メーカー中国大手の海爾智家(6690/HK)が3.0%安、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が2.4%安と下げが目立った。


セクター別では、デベロッパーや管理サービスの中国不動産が安い。上記した龍湖集団のほか、融創中国HD(1918/HK)が5.3%、広州富力地産(2777/HK)が2.5%、融創服務HD(1516/HK)が2.3%、碧桂園服務HD(6098/HK)が2.0%、雅生活智慧城市服務(3319/HK)が1.7%ずつ下落した。


中国の銀行セクターもさえない。招商銀行(3968/HK)が2.0%安、交通銀行(3328/HK)が1.4%安、中国建設銀行(939/HK)が1.1%安、中国農業銀行(1288/HK)が1.0%安で取引を終えた。


エアラインやツアー会社の旅行関連も売られる。中国南方航空(1055/HK)が2.7%安、中国東方航空(670/HK)が2.5%安、中国国際航空(753/HK)が2.2%安、同程旅行HD(780/HK)が3.4%安で引けた。


半面、自動車セクターはしっかり。華晨中国汽車HD(1114/HK)が5.2%高、比亜迪(1211/HK)が3.6%高、蔚来集団(9866/HK)が2.5%高、小鵬汽車(9868/HK)が1.7%と値を上げた。


医薬・医療セクターも高い。山東新華製薬(719/HK)が5.3%、石薬集団(1093/HK)が3.4%、康希諾生物(6185/HK)が3.0%、阿里健康信息技術(241/HK)が4.9%、京東健康(6618/HK)が2.6%ずつ上昇した。


他の個別株動向では、中国生保大手の新華人寿保険(1336/HK)が3.8%高。同社は23日、2023年第1四半期(1〜3月)の業績予告を発表し、純利益が前年同期比で110〜120%増加するとの見通しを示した。


一方、本土市場は3日続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.78%安の3275.41ポイントで取引を終了した。ITハイテク株が安い。消費関連株、素材株、医薬品株、運輸株、インフラ関連株、エネルギー株、不動産株なども売られた。半面、銀行・保険株は高い。発電株、メディア・娯楽株も買われた。

亜州リサーチ(株)《CS》

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