ネット証券利用者、約7割がNISA開設　FIRE目指すのは約1割　オリコン調査

　オリコンは21日、ネット証券に関する顧客満足度調査の結果を公表した。調査は、インターネット経由での資産運用経験がある、全国の18歳から84歳までの4,852人から回答を得た。

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　調査によると、投資を始めたきっかけは「資金を有効に運用するため」が最も多く64.3％。老後資金対策や、ゆとりある生活のための備えとして運用しているという回答も多かった。

　開設している口座の種類では、一般NISAが最も多く56％。つみたてNISAは18％だった。取引の頻度は1カ月に1回が最も多く25％、1回の取引金額は5万円未満が18.4％という結果だった。

　今回の調査結果で特徴的なのは、近年良く目にするようになったFIREについての回答である。FIREとは、経済的自立と早期退職のことで、20代などの早くから資産運用し、その運用益などを基に早期退職して生活を送ることだ。調査では、FIREを知らないと答えたのは51％、目指しているのは12％という結果だった。なお、FIREを既に達成しているという回答は3％。

　投資を始めることになったきっかけとして、前述の回答以外に「株主優待が魅力」「銀行の金利が低いため運用を検討」「投資の勉強のため」という内容も、ランキング上位に挙げられている。これらはいずれも投資家本人の意思に基づいて、自主的に投資を始めたきっかけについて寄せられている。

　一方、家族や知人、金融機関担当者に勧められて始めたと答えたのは1.5~5％程度にとどまっている。資産運用をするかしないか、するなら何をするかなど、家族や知人であっても参考程度にとどめ、あくまで最終的な決断は自主的にしている様子がうかがえる。

　投資は、他人と全く同じようにはできないのが一般的である。同じ銘柄を購入しても、買うタイミングなど条件が異なれば、運用結果も当然違う。

　FIREに関しても、既に達成していると回答した人が3％だったが、まずはFIREを意識するのではなく、少額ずつでも良いので出来るだけ早く資産運用をスタートしてみてはどうだろうか。あくまでも自分のペースで、先々の安心や備えのためにコツコツやってみるのも将来への大きな1歩である。（記事：大野　翠・記事一覧を見る）