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11日の中国本土市場概況:上海総合0.1%安で続落、ハイテク関連に売り
*16:54JST 11日の中国本土市場概況:上海総合0.1%安で続落、ハイテク関連に売り
11日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比1.79ポイント(0.05%)安の3313.57ポイントと続落した。
前日の軟調地合いを継ぐ流れ。売り圧力が依然として意識されているほか、米中対立の警戒感も重しとなった。AI(人工知能)サービスの期待感もやや後退している。中国の国家互聯網信息弁公室(国家インターネット情報弁公室:CAC)は11日、生成型AIサービスを管理するための規定案を発表。足もとでは新たな投資テーマとして注目されていただけに、水を差された格好だ。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。中国景気の持ち直しを手がかりに、指数はプラス圏に浮上する場面もみられている。世界銀行のマルパス総裁は10日、2023年の中国成長率見通しに関し、1月時点の4.3%から直近予想の5.1%に改善していると発言した。一方、寄り付き直後に公表された今年3月の中国物価統計は、消費者物価指数(CPI)が前年同月比プラス0.7%となり前月から鈍化。生産者物価指数(PPI)はマイナス2.5%となり、下落率は前月実績(マイナス1.4%)を上回った。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、ITハイテクの下げが目立つ。インターネット・セキュリティーの三六零安全科技(601360/SH)が5.4%安、半導体モジュール生産の嘉興斯達半導体(603290/SH)が2.4%安で引けた。ほか、通信ネットワーク株も安い。中国衛通(601698/SH)が5.5%、中国電信(601728/SH)が3.9%、中国移動(600941/SH)が2.7%ずつ下落した。
消費関連株もさえない。乳製品の上海妙可藍多食品科技(600882/SH)が2.9%安、小売の王府井集団(600859/SH)が1.9%安、自動車の北汽福田汽車(600166/SH)が1.7%安、家庭用品の喜臨門家具(603008/SH)が1.6%安、酒造の貴州茅台酒(600519/SH)が1.5%安と値を下げた。医薬品株、運輸株、公益株、軍事関連株なども売られている。
半面、不動産株はしっかり。緑地HD(600606/SH)と金地集団(600383/SH)がそろって1.7%高、格力地産(600185/SH)が1.1%高で取引を終えた。銀行・証券株、素材株、エネルギー株も買われている。
一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.23ポイント(0.08%)高の293.62ポイント、深センB株指数が1.33ポイント(0.11%)高の1195.70ポイントで終了した。
亜州リサーチ(株)《CS》
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