3日の中国本土市場概況:上海総合0.7%高で3日続伸、ITハイテク株に買い

2023年4月3日 16:56

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記事提供元:フィスコ

*16:56JST 3日の中国本土市場概況:上海総合0.7%高で3日続伸、ITハイテク株に買い
3日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前営業日比23.54ポイント(0.72%)高の3296.40ポイントと3日続伸した。約4週ぶりの高値水準を回復している。


中国経済の先行き楽観が続く流れ。国内景気の持ち直しを支えるために、中国当局は経済支援策を継続するとの観測が広がっている。取引時間中に発表された民間集計の財新製造業PMIは50.0にとどまり、予想(51.4)を大幅に下回ったものの、本土マーケットでこれを嫌気する売りは限定的。景気懸念は経済対策につながるなどと予想された。また、半導体など先端技術を巡る米中摩擦が強まる中、当局は産業支援の姿勢を続けるとの期待も大きい。関連銘柄が物色され、指数は引けにかけて上げ幅を広げている。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、ITハイテク関連の上げが目立つ。インターネット・セキュリティーの三六零安全科技(601360/SH)がストップ(10.0%)高、フィンテック中国大手の恒生電子(600570/SH)が8.2%高、スーパーコンピュータ世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が8.2%高、半導体の封止・検査で中国首位の江蘇長電科技(600584/SH)が6.5%高、LED基盤・チップ中国最大手の三安光電(600703/SH)が3.5%高で引けた。


石油関連の銘柄もしっかり。海洋石油工程(600583/SH)が7.0%高、中海油能源発展(600968/SH)が4.5%高、中海油田服務(601808/SH)が2.7%高、中国石油天然気(601857/SH)が1.4%高で取引を終えた。原油高が追い風。石油輸出国機構(OPEC)など主要原油産出国が2日、追加減産を決定したことを受け、日本時間3日のWTI原油先物は急伸している。


不動産株も高い。信達地産(600657/SH)と保利地産(600048/SH)がそろって3.5%、金地集団(600383/SH)が2.6%ずつ上昇した。通信株、インフラ関連株、素材株、保険・証券株、軍事関連株、空運株なども買われている。


半面、医薬品株は安い。北京同仁堂(600085/SH)が3.2%、薬明康徳(603259/SH)が2.1%、人福医薬集団(600079/SH)が2.0%ずつ下落した。公益株、銀行株、消費関連株の一角も売られている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.91ポイント(0.65%)高の296.74ポイント、深センB株指数が3.75ポイント(0.31%)高の1195.63ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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