27日の香港市場概況:ハンセン1.8%安で続落、テック指数は2.8%下落

2023年3月27日 18:00

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記事提供元:フィスコ

*18:00JST 27日の香港市場概況:ハンセン1.8%安で続落、テック指数は2.8%下落
週明け27日の香港市場は、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比347.99ポイント(1.75%)安の19567.69ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が146.12ポイント(2.15%)安の6648.68ポイントとそろって続落した。売買代金は1271億9600万香港ドルとなっている(24日は1230億2690万香港ドル)。


企業業績の不透明感が投資家心理を重くしている。朝方公表された中国工業企業の利益総額は今年1〜2月に前年同期比で22.9%減少し、昨年通年の4.0%減から減少率が拡大した。(亜州リサーチ編集部)


「ニューエコノミー」関連銘柄に売りが先行。ハンセン科技(テック)指数は2.8%安と他の指数をアンダーパフォームした。個別では、飲食ポータルサイトの美団(3690/HK)が6.3%安、中国スマートフォン大手の小米集団(1810/HK)が3.5%安と値を下げている。美団が公表した決算は、前年ほどではなかったが赤字継続。小米は9割減益だった。


建材・鉄鋼セクターも安い。中国建材(3323/HK)が8.5%、華潤水泥HD(1313/HK)が6.5%、安徽海螺水泥(914/HK)が4.3%、鞍鋼(347/HK)が3.2%、重慶鋼鉄(1053/HK)が2.4%ずつ下落した。


中国不動産セクターもさえない。広州富力地産(2777/HK)が5.0%安、合景泰富地産(1813/HK)が4.6%安、龍湖集団HD(960/HK)が4.0%安、旭輝(884/HK)が3.9%安で取引を終えた。


半面、家電や食品飲料、小売など中国消費セクターの一角は物色される。創維集団(751/HK)が2.0%、海信家電集団(921/HK)が1.0%、天韻国際HD(6836/HK)が6.0%、農夫山泉(9633/HK)が1.3%、百盛商業集団(3368/HK)が7.3%、金鷹商貿集団(3308/HK)が6.5%ずつ上昇した。


他の個別株動向では、石炭大手のエン鉱能源集団(1171/HK)が9.6%高と急伸。決算内容が材料視された。通期79%増益に加え、配当増額と無償割り当ても予定されている。


一方、本土市場は続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.44%安の3251.40ポイントで取引を終了した。不動産株が安い。石油株、通信ネットワーク関連株、公益株、消費関連株、インフラ関連株、素材株なども売られた。半面、医薬品株は高い。保険・証券株、IT関連株、娯楽株も買われた。

亜州リサーチ(株)《CS》

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