2月のバイト時給、上昇傾向続く 春迎えて多くの分野で人材需要が旺盛に

2023年3月15日 08:25

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■アイデムは東日本が前年上回る

 7日、アイデムが2023年2月の「パート・アルバイトの募集時平均時給」を発表した。東日本エリアの平均時給は前年同月比17円増の1,178円となり、4カ月連続で前年同月を上回った。このうち関東4都県(東京、神奈川、埼玉、千葉)の平均時給は同12円増の1,199円。

【前月は】1月のバイト時給、上昇傾向続く 幅広い職種で時給アップ

 大分類の職種では、専門・技術職のみ前年同月を下回り、同25円減の1,471円。前年を上回った職種では、販売・接客サービス職(12月の時給:1,096円、前年同期比:39円増)、事務職(1,140円、75円増)、飲食サービス職(1,066円、40円増)で上げ幅が大きめだった。

 西日本エリアの2月の平均時給は、同65円減の1,146円、関西3府県(大阪、兵庫、京都)の平均時給は同68円減の1,142円となり、ともに3カ月連続で前年同月を下回った。

 大分類は専門・技術職が前年同月を大幅に下回り、同254円減の1,405円。前年を上回った職種では、事務職(1,064円、42円増)、飲食サービス職(1,037円、50円増)、製造関連・ドライバー職(1,070円、41円増)、清掃・メンテナンス職(1,047円、42円増)で大きく伸びた。

■マイナビは6カ月連続で前年を上回る

 13日、マイナビが2月の「アルバイト・パートの平均時給レポート」を発表した。全国平均時給は前年同月比49円増の1,177円となり、6カ月連続で前年同月を上回った。

 職種別で時給が上がったのは、ホテル・ブライダル・トラベルが1,122円(前年同月比:87円増、以下同じ)、その他教育が1,274円(156円増)、家庭教師が1,661円(142円増)。アパレル・ファッション関連の商品管理が1,021円(61円増)、販売が1,052円(79円増)。

 Web/グラフィックデザイン・POP制作が1,309円(179円増)、イベント企画・運営が1,438円(111円増)、その他イベント・キャンペーンが1,226円(110円増)。看護師・准看護師が1,646円(146円増)、ファーストフード・デリが1,087円(110円増)、その他軽作業が1,136円(80円増)、搬入・搬出・会場設営が1,955円(715円増)。

 その他工場・倉庫・建築・土木が1,463円(286円増)、構内作業・フォークリフト・溶接が1,376円(186円増)、食品製造・加工が1,076円(108円増)、製造・ラインが1,312円(107円増)。その他配送・引越・ドライバーが1,335円(231円増)、新聞配達・ポスティングが1,215円(123円増)など。

 反対に時給が下がったのは、営業が1,204円(152円減)、SE・プログラマーが1,332円(169円減)、その他クリエイティブ・編集が1,174円(154円減)、医療専門職が1,305円(128円減)。レジャー・アミューズメントのインストラクターが1,230円(63円減)、ワゴン販売・売り子が1,192円(158円減)。その他オフィスワークが1,110円(165円減)、事務・データ入力・受付が1,141円(122円減)など。

 地域別では北海道・東北が前年同月比67円増の1,045円、関東が同37円増の1,249円、甲信越・北陸が同59円増の1,105円、東海が同56円増の1,124円、関西が同77円増の1,186円、中国・四国が同67円増の1,049円、九州・沖縄が同56円増の1,057円となり、5カ月連続で全ての地域で前年同月を上回った。

■リクルートは22カ月連続で前年を上回る

 14日、リクルートのジョブズリサーチセンターが2月の「アルバイト・パート募集時平均時給調査」を発表した。3大都市圏(首都圏、東海、関西)の平均時給は、前年同月比24円増の1,142円となり、22カ月連続で前年同月を上回った。学生アルバイトの入れ替えに伴い幅広い職種で人材募集が行われたことや、全国旅行支援の影響で宿泊施設関連の人材需要が伸びたという。

 職種別で時給が上がったのは、化粧品販売が1,048円(前年同月比:48円増、以下同じ)、コンビニスタッフが1,048円(45円増)、レジャー施設業務全般が1,128円(47円増)、ホテルスタッフが1,161円(60円増)、家事支援が1,172円(55円増)。

 ファーストフードが1,105円(86円増)、パン職人・パティシエが1,086円(61円増)、洗い場・パントリーが1,094円(53円増)。構内作業・フォークリフトが1,338円(47円増)、管理人が1,169円(53円増)。介護福祉士が1,338円(53円増)など。

 反対に時給が下がったのは、ホテルフロントが1,198円(43円減)、イベントスタッフ(設営・運営など)が1,215円(41円減)。一般事務が1,212円(57円減)、コールセンタースタッフが1,426円(75円減)。営業が1,336円(144円減)、プログラマー・エンジニアが1,183円(91円減)など。

 地域別では首都圏が前年同月比16円増の1,180円、東海が同32円増の1,062円、関西が同26円増の1,116円となり、3地域ともに前年同月を上回ることが続いている。

■ディップは25カ月連続で前年を上回る

 同日、ディップが2月の「アルバイト平均時給調査」を発表した。全国の平均時給は前年同月比31円増の1,230円となり、26カ月連続で前年同月を上回った。アルバイト・パートの求人件数は同11.1%増の約28万6,000件となっている。

 職種別で時給が上がったのは、営業・企画営業が1,400円(前年同月比:111円増、以下同じ)、受付・秘書が1,282円(74円増)。編集・制作・撮影が1,188円(128円増)、看護・介護が1,652円(411円増)。

 携帯・家電販売が1,492円(86円増)、キャンペーン関連が1,549円(118円増)、モデル・エキストラ・芸能関連が1,720円(161円増)、パチスロが1,616円(274円増)、旅行が1,196円(77円増)。技能系が1,505円(74円増)、塾講師・家庭教師が1,765円(220円増)、教育・保育が1,282円(198円増)、教師・講師・インストラクターが1,675円(177円増)など。

 反対に下がったのは、事務・データ入力が1,318円(54円減)、IT・クリエイティブ/クリエイターその他が1,343円(120円減)、薬剤師・登録販売者・薬局が1,185円(251円減)、調査・モニターその他が1,236円(108円減)。

 イベント関連が1,474円(107円減)、レジャー・娯楽関連が1,095円(65円減)、運送・ドライバー・配達が1,160円(69円減)、建築系が1,656円(107円減)、建築・土木その他が1,187円(389円減)、工場・製造その他が1,197円(149円減)など。

 地域別では、関東が前年同月比57円増の1,276円、東海が同51円増の1,206円、関西が同13円減の1,227円、九州が同15円減の1,131円となり、地域で明暗が分かれた。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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