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NYの視点:【今週の注目イベント】ECB理事会、米2月CPI、PPI、小売売上高、SVB関連
*07:43JST NYの視点:【今週の注目イベント】ECB理事会、米2月CPI、PPI、小売売上高、SVB関連
今週は、欧州中央銀行(ECB)が定例理事会を予定している。また、英国は予算を発表。米国では重要インフレ指標である2月消費者物価指数(CPI)や2月生産者物価指数(PPI)に加え2月小売売上高が発表予定で注目となる。また、米連邦準備制度理事会(FRB)はブラックアウト期間入りするため、15日以降高官によるイベントは予定されていない。
ECBはフォワードガイダンスに基づき、今回の理事会で50BPの利上げ決定がほぼ織り込み済み。ラガルド総裁の会見や声明で今後の利上げペースを判断していく。
米国では3月連邦公開市場委員会(FOMC)での金融政策決定の鍵を握る最新の2月CPIやPPIに注目が集まる。一方で、米国債市場で長短金利逆転がさらに悪化、2年債と10年債の逆イールドは1981年来で最大を記録しており、FRBが実施している利上げにより、景気後退懸念も根強い。
FRBのパウエル議長は議会証言で3月FOMCで再び利上げペースを加速させる可能性も除外せず、雇用統計や求人件数、CPIなどの指標次第で政策を決定する方針を再表明した。議長は、前回のFOMCで指摘していたディスインフレの初期の兆候に関する言及はしなかった。2月雇用統計では雇用者数は引き続き強い伸びを示したが、失業率が予想外に上昇。賃金の伸びも予想を下回ったため、短期金融市場では3月FOMCでの50BPの利上げ観測が後退。年内の利下げも再び織り込んだ。新興企業に特化した取引を進めてきたシリコンバレー銀の破たんは2008年の金融危機以降で最大。FRBの急激な利上げの影響を受けた金融危機への懸念も浮上し、FRBの段階的な利上げ観測を強めた。短期金融市場は再び年内の利下げを織り込んだ。
2月CPIやPPIは引き続き伸びの鈍化が継続する見込みとなっている。1月と同様に、想定通りのペースで鈍化が進んでいないことが証明された場合、3月FOMCで利上げペースを再び加速するとの思惑が強まる可能性もある。2月小売売上高は1月から伸びが縮小する見通し。市場のピーク金利見通しは5.6%付近から5.25%へ低下した。
■今週の主な注目イベント
●米国
14日:2月消費者物価指数(CPI)、ボウマン理事講演
15日:2月生産者物価指数(PPI)、3月ニューヨーク連銀製造業景気指数、2月小売売上高、1月企業在庫、3月NAHB住宅市場指数、1月対米国投資
16日:週次新規失業保険申請件数、2月輸入物価指数、2月住宅着工件数・許可件数、2月フィラデルフィア連銀景況指数
17日:2月鉱工業生産・設備稼働率、2月先行指数、3月ミシガン大消費者信頼感指数
●欧州
15日:ユーロ圏鉱工業生産
16日:ECB定例理事会、ラガルド総裁会見
17日:ユーロ圏CPI
●英
14日:失業率
●中国
15日:小売売上高
●日本
17日:貿易収支《CS》
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