独政府、主力戦車「レオパルト2」をウクライナへ供与 他国からの供与も承認

2023年1月28日 11:38

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 ウクライナ政府は、春に大規模な領土奪還作戦を行うために、300両の欧米製戦車の供与を求めていた。一方でNATO各国に主力戦車「レオパルト2」を提供するドイツ政府は、これまで主力戦車の供与には否定的どころか、第三国に輸出したレオパルト2のウクライナへの再輸出を許可しないなど、むしろ支援を妨害していると取られかねない政策をしており、批判を受けていた。同日には米政府も主力戦車「M1エイブラムス」の供与を発表しており、先日決定されたイギリスの「チャレンジャー2」に続き、各国の主力戦車が集まることになる。

 ドイツ政府は25日、ウクライナに対して同国の主力戦車である「レオパルト2」を供与すると発表した。同様に「レオパルト2」を保有している国がウクライナへ供与することも認める方針だという。まずドイツ軍から14両をウクライナに供与する方針。他の保有国と合わせ、2個戦車大隊(ドイツでは計88両)が編成できる規模の提供を目指す。既に提供を表明している国の数を合わせると供給数は100両を超えると見られている(NHK読売新聞日経新聞Bloombergミリレポ[動画])。

これとほぼ同じタイミングで、米国も主力戦車「M1エイブラムス」を31両を供与すると表明した。エイブラムスは航空機用のガスタービンエンジン採用で燃費が悪く、運用上の問題から米国は供与に否定的だった。しかし、ドイツ側が米国がエイブラムスを供与すればレオパルト2も供与すると発言していたことから方針を変え、供与する方針にしたとみられている(読売新聞BloombergNHK)。

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