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スギ花粉、2023年は過去10年で最大の飛散量!? 症状を予防、軽減する最新の方法
毎年この季節になると、憂うつな気分に襲われる人も多いのではないだろうか。そう、花粉の季節がやってくる[写真拡大]
新型コロナやインフルエンザもさることながら、毎年この季節になると、憂うつな気分に襲われる人も多いのではないだろうか。そう、花粉の季節がやってくる。
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環境省が毎年行っているスギ雄花花芽調査報告によると、昨年の夏は気温が高く、日照時間も長かったことなどから、とくに関東、北陸、中国地方などで、過去10年間で最大値を超えるスギ雄花の量が観測されていることから、2023年春のスギ花粉飛散量は極めて多くなる見通しだ。
日本における花粉症患者の正確な数はわかっていないものの、日本耳鼻咽喉科学会などの最新の疫学調査によると、10代から50代ではスギ花粉症の有病率は45%以上、スギ以外の花粉症の有病率も30%前後と非常に高い数値が報告されている。また、有病率も年々増加傾向にある。症状の程度の差はあれ、日本人のおよそ半数近くがスギ花粉、ないしは花粉症キャリアなのだ。
花粉症の三大症状といわれるのは、くしゃみ、鼻水、鼻づまり。その他、目のかゆみや、充血、皮膚のかゆみなど様々だ。途端に命にかかわるような病気ではないものの、花粉症のせいで睡眠不足に陥ったり、集中力が低下したり、仕事や学業等、生活にも大きな支障をきたしてしまう。症状を少しでも軽減したり、発症する前に防いだりする方法はないものだろうか。
そこで今、注目されているのがミツバチ由来の天然成分だ。山田養蜂場の研究によると、ミツバチが新芽や樹脂から作り出す防御壁であり、天然の抗菌物質といわれる「プロポリス」に花粉症の症状や発症に対し、予防や抑制効果が確認されたという。
同研究では、ブラジル産のプロポリスの予防的な摂取(300 mg/日、12週間)が花粉症治療薬の使用量を減少させたり、スギ花粉症の症状を軽減したりすることを報告。また、ミツバチが花の蜜を集める際に蜜と花粉を混ぜ固めた、スーパーフードとしても注目の「花粉荷(ビーポーレン)」とハーブを含有したプロポリス食品の飲用を花粉の飛散前から続けることで、花粉症治療薬の使用量を減少させ、スギ花粉症の症状を軽くすることなどが確認されたという。プロポリスや花粉荷は、花粉症だけでなく、普段の健康維持にも役立つものなので、サプリメントなどで日常的に飲用している人も増えているようだ。
花粉対策としては、家電を活用する方法もある。花粉対策の家電の王道といえば空気清浄機だが、近年ではロボット掃除機、とくに花粉やほこりをまき散らしにくい拭き掃除ロボットが注目されている。ルンバでおなじみのiRobot社の「ブラーバ380j」や、小型の「ブラーバジェット240」などが人気のようだ。
また、服装一つを心がけるだけでも、花粉症は軽減できる。花粉の飛散する時期は、花粉の付着しやすいウール素材やフリース素材などはできるだけ避け、綿やポリエステルなどの化学繊維やレザーを着用するようにすれば、比較的付着しにくく、帰宅時にも玄関先で払えば、室内に持ち込むリスクを少なくできるだろう。
花粉症の辛さは、なった人でないと分からない。でも、一度発症してしまうと治らないのもアレルギー症状の特徴だ。すでに発症している人は、できるだけ症状を軽く、まだ発症していない人は今後も発症しないように、花粉の多い今シーズンはとくに早めの対策をこころがけたいものだ。(編集担当:藤原伊織)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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