イギリス英語における「How are you?」のカジュアルな返答

2022年11月19日 15:44

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 以前、挨拶の「How are you?」に対して、「I’m fine」以外の返事の仕方を紹介した。「I’m well」、「I’m good」、「Never been better」などネイティブらしい表現はいくつもあるが、今回は、それら以外でおもにイギリスでよく用いられる、カジュアルな受け答えをいくつか紹介したい。

【こちらも】「I’m fine」だけでない! 「How are you?」と聞かれた時の返事の仕方

■I’m alright/I’m OK

 カジュアルな関係で最もよく使われるのは、「I’m alright」ではないだろうか。そもそもイギリスでは、フォーマルなシーンでなければ「How are you?」の代わりに「Are you alright?」と尋ねることが多い。しばしば冒頭の「are」を抜かして、単に「You alright?」と言うこともある。「You alright?」に対する返答だから、やはり「I’m alright」が自然だ。さらに省略して、

 - Alright?
 - Alright.

 というやり取りもしばしば聞かれる。これとよく似たやり取りで、

 - Are you OK?
 - I’m OK.

 も、一般的だ。「Are you alright?」や「Are you OK?」に対してだけでなく、「How are you?」にも「I’m alright/I’m OK」は自然な返答である。

■Not (too) bad

 積極的に「fine」「alright」「OK」というほどの気分でない場合は、「Not bad」や「Not too bad」が一般的だ。直訳すれば「(そんなに)悪くない」だが、「調子どう?」と言われた時の「まあまあだね」のようなニュアンスと捉えるとよい。

 厳密に区別するなら、「Not bad」は日本語で「悪くない」と言う時より調子がいい時、「Not too bad」はそれより調子が悪いものの、かといって「bad」ではない、つまり、「そんなに悪くない」となるだろうか。

 ただ、これらは単なる挨拶で特に深い意味が込められているわけではないから、使い分けはそれほど気にする必要はない。

■調子がいい時の表現

 上で紹介した返答は、だいたい「まあまあ」の意味合いだ。調子が悪いわけではないが、それほどよいわけでもない。絶好調の場合は、以前紹介した「(I’ve) never been better」があるが、まずまず調子がいい時は別の返答の仕方がある。

 たとえば、「Can’t complain」だ。文字通り訳せば「不満を言えない」となるが、現状に何の不満もないわけだから、すなわち調子がいいという意味になる。「Awesome!」などとストレートにポジティブな言い方をするアメリカ人との違いがよく出ているのではないだろうか。

 「Hanging in there」もよく使われる。こちらは、手放しで調子がいいわけではなく、「悪いこともあるけれど何とか頑張っている」のようなニュアンスを含んでいる。今以上によくなる余地はあるが、基本的には調子いいというポジティブな返答だ。(記事:ムロタニハヤト・記事一覧を見る

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