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NASAのDARTミッション、小衛星の軌道が32分短くなる
記事提供元:スラド
NASAは 12 日、DART ミッションで宇宙機を小衛星に衝突させた結果、小衛星の軌道が変わったことが確認できたと発表した(プレスリリース、解説記事)。
DART は地球に向かってくる小惑星や彗星に宇宙機を衝突させて軌道を変え、地球への衝突を回避する NASA の惑星防衛戦略を実証するための実験ミッションだ。実験では小衛星ディモーフォスへ日本時間 9 月 27 日に宇宙機を衝突させ、軌道の変化を地球上から観測していた。ディモーフォスは地球近傍小惑星ディディモスの衛星で、いずれも地球に衝突する可能性はない。
観測の結果、ディモーフォスの軌道が 32 分短くなったことが確認され、軌道周期は衝突前の 11 時間 55 分から衝突後は 11 時間 23 分となった。NASA では事前に 73 秒以上の軌道変化があれば成功とする最低要件を定めていたが、初期の観測で要件を 25 倍以上上回る結果となった。今後は時速約 22,530 km で衝突した運動量がどの程度ディモーフォスに転移したのかを測定する作業に注力していくことになる。
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