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テスラは人型ロボットでも存在感を示すのか?
●テスラ社が人型ロボットの販売を目指す
米国のEV(電気自動車)大手テスラ社が9月30日、AI(人工知能)を搭載した人型ロボット「Optimus(オプティマス)」のプロトタイプを披露した。
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オフィスや工場で荷物を運んだり、花に水をやる姿などが公開された。量産ができるようになれば、2万ドル(290万円)以下での販売を目指すと言う。
2022年初め、テスラのイーロン・マスクCEOは、すでに人型ロボットの開発に取り組んでおり、世界的な人材不足に対応する可能性があると話していた。
EVだけでなく、人型ロボットもテスラがフロントランナーとなるのか?また人型ロボットが人間に取って代わって労働力となる日は近いのだろうか?
●人型ロボットの開発
人型ロボットは、国内では2000年にホンダの2足歩行ロボット「ASIMO(アシモ)」が話題になった。2015年にはDMM.comが小型の人型ロボットを販売し、同年6月にはソフトバンクが「Pepper(ペッパー)」の一般販売を開始した。
ペッパーなど従来の人型ロボットはあくまでもコミュニケーション機能に特化したものであり、オプティマスのような肉体労働などを想定したものではない。
自立支援や介護者の負担を軽減するための介護ロボットも開発が進んではいるが、価格面などのニーズが合わず、思うように普及していない。
●テスラの狙いは?人型ロボットの未来は?
テスラは第3四半期の納車台数が、四半期としては過去最高を記録した。だが市場予想には届かず、世界的な景気悪化による需要減も予想される。
EVだけでなく、次の産業への投資も欠かせないはずである。
オプティマスのAI機能は自動運転の開発の技術も生かされており、人型ロボットと自動運転は全くの畑違いではない。
自動運転はテスラが他社をリードはしているが、自動運転レベル4や5のレベルに到達するのは、まだまだ時間がかかるとも言われる。
人型ロボットも安全性やAIの教育という部分にまだまだ時間がかかりそうである。2万ドル以内での販売となっても、コストの面でも課題は多い。
今すぐにマスク氏の言うような人手不足の解消は難しいが、自動運転にゴールが見え始めれば、人型ロボットが活躍する日も近いだろう。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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