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太陽系外惑星の二酸化炭素を初めて検出 カリフォルニア大学サンタクルーズ校
ジェームズ ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)の運用が始まり、その性能はこれまでにも様々な角度で報じられてきた。カリフォルニア大学サンタクルーズ校は8月25日、JWSTを用いて、太陽系外惑星で初めて二酸化炭素の存在を明確に検出することに成功したと発表した。
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そもそも太陽系外惑星を見つけ出すことがどれだけ難しいことなのか、一般人には想像しにくい。太陽以外の恒星はどんなに高性能の望遠鏡で捉えたとしても、点にしか見えない。ましてやその周りを周回する惑星は光を発しないため、見えない。
見えない惑星を認識できるのは、恒星の前を惑星が横切れば、ごくわずかに恒星からやってくる光の量が減少するので、このごく微量な変化を捉えているからだ。このような惑星検出法をトランジット法と呼ぶ。カリフォルニア大学サンタクルーズ校によれば、このトランジット法では、二酸化炭素などのガスが特定の波長の光を吸収する惑星の大気を通過すると、その恒星の光を分析することで、明確な兆候を見出すことができるという。
研究チームは、JWSTにより太陽の700倍の明るさを持つ恒星を周回する、土星と同程度の質量の惑星WASP-39bを観測。近赤外分光器(NIRSpec)により、WASP-39bの大気を透過した光が、その特定の兆候を持つ構成波長に分離される、高解像度の「透過スペクトル」を得ることに成功したという。
ガス惑星での二酸化炭素の存在は、同時にその惑星に重元素が存在していることも意味する。WASP-39bでは土星と同程度の二酸化炭素が存在している可能性が高い。また土星には太陽に存在している10倍の重金属が存在すると考えられているため、WASP-39bでも同程度の重金属が存在している可能性がある。
惑星形成プロセスにおいて、重金属の存在は非常に重要なカギを握っている。つまり、重金属の存在量を推し量るバロメーターとなる二酸化炭素の検出が可能になったということは、様々な太陽系外惑星の形成プロセスを探っていくための重要なカギを見つけたに等しいことなのだ。この手法で様々な太陽系外惑星の重元素量が明らかにされていく日も近いことだろう。(記事:cedar3・記事一覧を見る)
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