百貨店とSCの4月売上、2カ月連続のプラスに 大阪は4割増

2022年5月26日 09:43

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 日本百貨店協会と日本ショッピングセンター協会が4月度の売上高を発表し、まん延防止措置の解除や好天により、2カ月連続で前年同月比プラスとなったことが分かった。

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■百貨店は2カ月連続でプラス

 24日、日本百貨店協会が2022年4月度の全国百貨店売上高概況を発表した。売上高は前年同月比(店舗数調整後)19.0%増の3,778億2,774万1,000円となり、2カ月連続でプラス。まん延防止措置の解除に加え、天候も良かったことから春夏物の商材が動いた。またゴールデンウイーク前半は催事やイベントが好調だったという。ただし新型コロナウイルスの影響が無い2019年4月比は13.8%減だった。

■大阪は41.3%増

 都市別では10都市全てプラスに。中でも大阪が前年同月比41.3%増と大きく伸びたほか、東京(前年同月比:27.0%増、以下同じ)、京都(24.7%増)、神戸(28.6%増)も大きく伸びた。

 一方で横浜(8.8%増)と広島(5.2%増)が1桁割合の伸びに留まった。10都市以外の地区は北海道(4.8%減)、東北(4.2%減)の2地域がマイナス。プラスだった地区の中では近畿(12.9%増)、四国(24.4%増)の2地区が2桁割合の伸び率だった。

 商品別売上高では主要5品目の全てがプラスに。ただし内訳を見ると、食料品(11.4%増)の中で生鮮食品(2.2%減)のみマイナスだった。これは野菜の価格高騰などが影響した。プラスだった商品の中では、紳士服・洋品(23.8%増)、婦人服・洋品(26.4%増)、身の回り品(34.0%増)、美術・宝飾・貴金属(28.1%増)、家電(27.7%増)、菓子(23.1%増)、食堂・喫茶(44.4%増)で大きく伸びている。

■ショッピングセンターも2カ月連続でプラス

 25日、日本ショッピングセンター協会が2022年4月度のSC販売統計調査報告を発表した。売上高は前年同月比12.6%増の4,515億3,777万1,000円となり、2カ月連続でプラスに。

 4月として3年ぶりに緊急事態宣言などの無い月になったことで、外食需要が戻った飲食分野が回復したほか、気温が高めに推移したため春夏物のファッションが好調。集客イベントやポイントアップの施策を行ったショッピングセンターもあった。

■ショッピングセンターも大阪は46.7%増

 売上のうち、テナントが前年同月比15.1%増の3,640億1,391万1,000円。キーテナントが同3.3%増の875億2,386万円となり、どちらも2カ月連続でプラス。

 大都市、その他の地域ともに全てプラス。大都市では札幌市(前年同月比:12.5%増、以下同じ)、東京区部(24.7%増)、京都市(19.5%増)、大阪市(46.7%増)、神戸市(28.5%増)、福岡市(16.5%増)でプラス幅が大きかった。その他の地域の中では北海道(15.2%増)、近畿(19.2%増)で2桁割合の伸びだった。

 大阪を含めた近畿圏が大きく伸びたのは、新型コロナ対応のあった前年(まん延防止等重点措置が大阪府と兵庫県は5日から、京都府は12日から実施。緊急事態宣言が25日から3府県で実施)の反動と見られる。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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