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タイムトラベルは可能か? 電子の振る舞い再現すれば実現も 豪情報サイト
最近は未来人を名乗る人物の予言情報が、世間で注目されているようだが、理論的にタイムトラベルは可能なのだろうか?各種分野の専門家による非営利の情報発信サイトである豪州の「the conversation」で、カナダ・ブロック大学のバラク・ショシャニー助教授が、この疑問に対する解説記事を発表している。
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古典物理学で最も権威ある一般相対性理論の上では、タイムトラベルを記述し、破綻しない方程式を立てることが可能であることがわかっている。いっぽうでタイムトラベルを実現不可能とする2つの問題がある。それは負のエネルギーを持った物質の存在が必須条件になるという問題と、事象の一貫性に関するパラドックス問題(以下タイムパラドックス問題と略記する)である。
負のエネルギーを持った物質は、量子論的には作り出すことは可能で、実際に大がかりな実験設備でごく少量を作り出している。だがタイムパラドックス問題は、例えば自分自身が生まれる前の時代にタイムトラベルし、両親が結婚する機会を消滅させる行為をした場合、自分は生まれることができす、自分のタイムトラベル行為もなかったことになり、因果関係に破綻が生じてしまう。
タイムパラドックス問題は、時間の流れがこの世界で1本しかないと考えるから生じる。この世界に複数の時間の流れがあることを肯定すれば(特定のイベント毎に、それが起きる場合と、起きない場合の時間の流れの両方が生じていると考える)、解消できるというのが、タイムトラベル肯定派の科学者の意見である。ただし、この意見が正しいことを証明する方法はないという。
だが電子のような小さな粒子は、1度に複数の状態を取りうる可能性を有し、実際に人間が観察するまでは居場所を明らかにしないことが判明している(ハイゼンベルグの不確定性原理)。これは見方を変えれば、無限の時間の進み方がある可能性を、電子が内包していることを意味する。つまり電子の振る舞いを再現できれば、タイムトラベルは可能であるとの結論に至るという。(記事:cedar3・記事一覧を見る)
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