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手作りから本格派まで 転換期に動き始めた企業チャンネルとは?
動画を撮影してYouTubeにアップロードし、チャンネルを開設する企業も増えつつある[写真拡大]
日本の「広告」が、大きな転換期を迎えている。大手広告代理店である電通が公表している調査レポートの最新版「2021年 日本の広告費」によると、インターネット広告費が、マスコミ四媒体(新聞、雑誌、ラジオ、テレビ)の広告費を上回ったそうだ。前年比121%という驚異的な高成長をみせており、中でもビデオ(動画)広告が初めて5,000億円を突破するなど、高成長の後押しをしている。また、マスコミ四媒体もネット広告分野では好調を示しており、従来のリアルな広告からの脱却が進んでいると言えるだろう。
広告の転換期に伴い、企業の広報活動にも変化が生じている。ここ数年で急速に発展しているのは、SNSを活用した広報活動だろう。TwitterやFacebookなどで企業アカウントを作成し、情報発信している企業も増えている。更に動画を撮影してYouTubeにアップロードし、チャンネルを開設する企業も増えつつある。商品やサービスの紹介が主な内容だが、紹介の仕方やPRの視点は企業毎に工夫されており、従来のコマーシャルだけでは感じ取れない、趣きやユニークさが表現されていると好評だ。
国内大手の文房具メーカー・キングジム株式会社では、「キングジム公式youtubeチャンネル」を開設し、主に新商品の紹介や商品の使い方を発信している。電子文具など、一見では使い方がわかりにくい商品を、実際にどのようなシーンで活用できるかを映像化している。購入者へのフォローに繋がると共に、購入検討者へのアプローチにも有効と言えるだろう。2分以内の短い動画が多く、再生し易い配慮もなされている。
車のボディガラスコーティング事業を展開する株式会社ウエラ名古屋は、「車のリフォーム専門店ウエラ名古屋」というYouTubeチャンネルで、実際のガラスコーティングの様子を発信している。丁寧な作業風景以外にも、加工後の撥水の様子や、高級車の施工やレストア、有名人とのコラボや新事業の紹介など、動画内容は多岐に渡っている。動画を再生リストでカテゴリー分けするなど、視聴者が見たい動画へのアクセスがし易くなっており、全国から依頼する声が集まっている。
国内大手ハチミツメーカーである山田養蜂場は、「はちみつナメてません」というユニークな名前のチャンネルを開設している。同社には既存の公式YouTubeチャンネル「山田養蜂場チャンネル」が存在するが、それとは違ったアプローチで、同社の社員が蜂産品の素晴らしさや、商品に込められた熱い想いを伝える為の新チャンネルだ。はちみつ業界の闇に触れたり、普段はなかなかできない社長いじりをしたりと、型破りな動画が発信されている。
紹介した企業はほんの一部で、他にも様々な企業がYouTubeチャンネルを開設している。商品やサービスの紹介は、基本的にその企業の社員が担当していることが多く、話す内容や会話から社内の雰囲気が垣間見えるのも、企業チャンネルの醍醐味と言えるだろう。有名人が商品やサービスを紹介する従来のコマーシャルも良いが、様々な方法で自社のPRを試行錯誤する企業チャンネルも、これまた面白い。今後の展開に目が離せなくなりそうだ。(編集担当:今井慎太郎)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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