誰でも簡単にできる人工衛星の見つけ方

2022年2月9日 08:36

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 このところ寒い日が続くが、今の季節は大気が乾燥して、きれいな星空が眺められる絶好の時期である。だが、2月は華々しい流星群もなければ、注目すべき天文現象もない。冬の星座で有名なオリオン座の大星雲は肉眼で見えると天文入門書には書いてあるが、残念ながら都会では望遠鏡や双眼鏡なしでは全く見えない。ただでさえ寒いのだから、こんな状況では星空を眺めて、心を癒したいという気持ちには普通はなれないことだろう。

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 だが人工衛星ならば、都会の明るい星空にあっても、確実に肉眼で捉えることが可能だ。しかも天気さえよければ、ほぼ毎日のように人工衛星は見られる。むしろ倍率の高い望遠鏡や双眼鏡で人工衛星を捉えることは、視野の狭さから難しいため、肉眼で捉えるのには人工衛星は最適な観望対象ともいえる。

 人工衛星は飛行機と違い光が瞬かない。光が瞬かない点においては惑星も同じだが、惑星は移動していることに気が付くことができないので、恒星との区別が難しい。だが人工衛星は星空をどんどん移動していくため、その存在には誰でもすぐ気が付くことができる。

 しかも3等星以上の明るさになるものも多い。流れ星は明るいものがあったとしても一瞬で消えてしまうので、見逃す確率が高い。だが人工衛星ならば、出現時間と位置さえ事前にわかっていれば、素人でも確実に見える天体なのだ。

 では出現時間と位置を知る方法を伝授しておこう。それは「人工衛星観測ナビゲータ」というサイトや「#きぼうを見よう」というサイトを訪れればよい。前者は自分の居住地に近い有名都市を指定すれば、そこで見える明るい複数の人工衛星の出現時刻や位置を教えてくれる。後者は国際宇宙ステーションに特化した出現時刻や位置情報を知ることができるサイトだ。

 筆者は星好きゆえ、予報に頼らずかなりの頻度で人工衛星を目撃しているが、やはり出会えた際の喜びは格別である。皆さんもこれを機にチャレンジしてみてはいかがだろうか。(記事:cedar3・記事一覧を見る

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