12月の外食市場規模、7カ月ぶりにプラス コロナ前比では7割程度

2022年2月3日 16:26

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 リクルートの調査・研究機関ホットペッパーグルメ外食総研が2021年12月の外食市場調査結果を発表し、年末の繁忙期に新型コロナウイルスの感染状況が落ち着き、和食料理や居酒屋業態が伸びたため、外食市場が7カ月ぶりに前年同月比プラスとなったことが分かった。

【前月は】11月の外食市場規模、6カ月連続マイナスも頻度や単価は回復傾向

■外食市場は7カ月ぶりにプラス

 2日、ホットペッパーグルメ外食総研が2021年12月の外食市場調査を発表した。2021年12月の外食市場規模は前年同月比566億円増の2,815億円となり、7カ月ぶりのプラス。ただしコロナ前の2019年12月比は30.8%減で、11月の同29.6%減からマイナス幅がやや拡大した。

 個別の指数をみると、外食実施率は前年同月比8.1ポイント増の63.9%。外食頻度は同0.04回減の3.71回。外食単価は同295円増の2,931円。外食頻度は微減ながら、実施率と単価の大幅プラスが全体に影響した。

■外食実施率、外食単価は多くの年齢層でプラス

 圏域別の市場規模は、首都圏が前年同月比328億円増の1,689億円。関西圏が同175億円増の792億円。東海圏が同63億円増の334億円。3市場全てが前年同月比プラスとなったのは、全体同様に7カ月ぶり。

 外食実施率は男女ともに全ての年齢層でプラスに。中でも20代女性(外食実施率:74.5%、前年同月比:9.6ポイント増、以下同じ)、30代女性(65.7%、10.8ポイント増)、50代女性(58.5%、11.6ポイント増)、60代男性(64.7%、8.9ポイント増)でプラス幅が大きめだった。

 外食単価は男性では全ての年齢層で、女性では20代以外でプラスに。特に30代男性(外食単価:2,785円、前年同月比:440円増、以下同じ)、50代男性(3,085円、712円増)、60代男性(3,482円、622円増)などで大きく伸びている。唯一外食単価が下がったのは20代女性(2,875円、27円減)だった。

■和食や居酒屋業態が大きくプラス

 業態別市場規模は全16業態中12業態でプラスに。特にプラス幅が大きかった業態は、和食料理店(12月の市場規模:480億円、前年同月比:125億円増、以下同じ)、フレンチ・イタリアン料理店(280億円、64億円増)、焼肉・ステーキ・ハンバーグ等の専業店(342億円、71億円増)、すき焼き・しゃぶしゃぶ・鍋・おでん等の専業店(75億円、18億円増)、居酒屋(543億円、173億円増)など。

 マイナスとなった業態は、お好み焼き・鉄板焼き等の専業店(42億円、1億円減)、ファストフード(13億円、1億円減)、牛丼・カレー等・一品もの専売業態(24億円、4億円減)。カラオケボックスは市場規模8億円で前年比変わらずだった。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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