今日の為替市場ポイント:米国株安を意識してリスク選好的な円売り縮小も

2021年12月17日 08:20

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記事提供元:フィスコ


*08:20JST 今日の為替市場ポイント:米国株安を意識してリスク選好的な円売り縮小も
16日のドル・円は、東京市場では114円01銭から114円25銭まで反発。欧米市場では、114円20銭まで買われた後、113円56銭まで反落し、113円72銭で取引終了。本日17日のドル・円は主に113円台で推移か。米国株安を意識してリスク選好的な円売りは縮小する可能性がある。

英中央銀行は16日、政策金利を0.10%から0.25%に引き上げることを決定した。市場参加者の大半は金利据え置きを予想していた。一方、欧州中央銀行(ECB)は16日開催の理事会で主要政策金利の据え置きを決定したが、来年4-6月に資産購入プログラム(APP)を400億ユーロに増額することを発表した。ラガルドECB総裁は記者会見で、「パンデミックがユーロ圏の個人消費を抑制し、成長を脅かしている」と指摘した。

市場参加者の間からは「英中銀は新型コロナウイルスの感染拡大でも利上げを行っており、インフレの高止まりを警戒している」との声が聞かれている。ECBは2022年も主要政策金利を据え置く可能性が高いとみられているが、ラガルド総裁はインフレ見通し上振れの可能性について言及している。ECBのインフレ見通しが2022年以降に大きく変わる可能性は残されており、ECBの政策金利見通しについては予断を許さない状況が続くとみられる。《FA》

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