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【映画で学ぶ英語】『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の名言5選
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12月3日に公開された『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』は、スパイダーマンの宿敵・ヴェノムを主人公にした映画だ。ソニー・ピクチャーズ・エンタテイメントが製作するマーベル・コミックス原作の実写映画で、2018年に公開された『ヴェノム』の続編となる。
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ヴェノムは、人間に寄生するシンビオートと呼ばれる地球外生命体。ヴェノムに寄生されたジャーナリストのエディ・ブロックは、超人的な力を発揮するようになる。
映画のヴェノムはアンチ・ヒーローという位置づけで、「レット・ゼア・ビー・カーネイジ」では、連続殺人犯に寄生したカーネイジというシンビオートと対決する。それと並行して、ヴェノムとエディの間に強い絆が育まれていく過程も描かれる。
今回はこのヴェノムというユニークなキャラクターを特徴づける、英語のセリフを取り上げてみたい。
■Man should never consent to crawl when he has the impulse to fly.
犯罪者を殺したくてウズウズしているヴェノムの心情を端的に表したセリフ。「空を飛ぶ衝動を持っているものは、はって行くことに甘んじるべきではない」と言うのである。
このセリフでconsentという動詞は、「提案・考えなどに積極的でない同意を与える」という意味のassentと同義であると解釈できる。Crawlという単語には「はう」という意味ばかりでなく、「こびへつらう」という比喩的意味があることにも注意されたい。
■Responsibility, it’s for the mediocre.
ヴェノムが、スパイダーマンのような品行方正なヒーローではなく、アンチ・ヒーローであることを特徴づけるセリフ。「責任は凡庸な人びとのためにある」という意味である。
このセリフでは、the + 形容詞(または現在分詞・過去分詞)で「~な人びと」という、ある属性を持つ人間を指す表現が使われている。この表現はthe rich(富裕層)などのように、集団を指す場合には複数扱いになるが、the deceased(故人)のように特定の人物を指す場合には単数扱いになる。
■Stop this cruel treatment of aliens.
エディと大げんかをして彼の身体から抜け出し、イベント会場に紛れ込んだヴェノムは、歌手のマイクを奪って一大演説をする。「よそ者の虐待をやめろ」という言葉は聴衆に喝采を博した。
このセリフではalienという単語の意味を学習したい。日本語で「エイリアン」と言うと宇宙人の意味であるが、英語のalienは「外国、異質」といった意味の形容詞や名詞として用いられることが多い。
ヴェノムの演説にうなずいている聴衆は、aliensという単語から地球外生命体よりも、外国人や異質な人びとを連想して共感している可能性が高いのである。
■I wish you could have seen me tonight…
多くの人びとを前に心情を吐露して鬱憤をはらしたヴェノムは、「今夜の姿をエディに見てもらいたかった」とつぶやいた。ヴェノムとエディの強い絆を示す印象的なセリフと言えるだろう。
I wishにcanの過去形couldと完了形を組み合わせることで、過去の事実と反することを願う気持ちを示す表現になっている。
■They are not a match.
今回の映画の悪役であるカーネイジというシンビオートは、ヴェノムよりも強力であるが、寄生した連続殺人犯・クレタスとの絆はまだ強くない。このことに気付いたエディは「カーネイジとクレタスは相性抜群のコンビではないので、我々の敵ではない」と言って、弱気になったヴェノムを元気づける。
Matchという名詞には、「能力、性質などで対等の好敵手」という意味と「よく釣り合った、似合いの好一対」という意味がある。このセリフでは後者の意味が強いことは、直後のセリフから明らかになるが、前者の意味も捨てられない含蓄のあるセリフになっている。(記事:ベルリン・リポート・記事一覧を見る)
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