自民党勝利で岸田相場の始まりか!?

2021年11月5日 16:21

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●自民党が単独過半数獲得

 10月31日に投開票された第49回衆議院選挙で、自民党が261議席を獲得。公明党と合わせて293議席と、与党で絶対安定多数と言われる261議席を大きく上回る結果となった。

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 これを受けて、日経平均株価も3万円台回復をうかがう所まで上昇している。

 政権選択選挙だった今回の選挙は、岸田自民党の下馬評は低く、立憲民主党や共産党らが共闘を掲げる野党勢力相手に苦戦すると見られていたが、予想外の結果となった。

 安定した政権運営が可能となり、政策の実行も前に進めやすくなるという期待感から、与党が勝つと株価が上がるというアノマリーは今回も健在だった。

●マーケットに不人気と言われていた岸田首相

 岸田首相は、財政再建・緊縮財政派と言われていた。与党の勝利は、増税へ加速するという警戒心が強まり、株価が売られてもおかしくなかった。

 就任後、金融所得課税の強化に言及し、早ければ2022年の税制改正に盛り込むとも報道され、マーケットが嫌気し、下落した場面もあった。当面は見送るとしたが、近い将来に議論が再燃してもおかしくない。

 岸田新政権発足から日経平均が8営業日連続下落したことから、岸田ショックなどと言われていたが、その後は持ち直していた。

●岸田相場の始まり?

 マーケットに不人気と見られていた岸田自民党の大勝で株価が上がるのは、掌返しとも言える選挙後のマーケットの反応だが、政治の安定への期待が勝ったと言える。

 菅前首相が約1年で政権を去り、今回の選挙結果次第では、岸田政権も短命に終わるという警戒感が先行して、売られたかもしれない。

 国会が開かれてからでなければ、この政権がどのような政権なのかはわからない。岸田首相が掲げる政策、分配中心による「新しい資本主義」の評判は現在の所、芳しくはない。

 だが世界でも稀な“30年間賃金が上がらなかった国”となっている日本で、アベノミクスでも達成できなかった中間層の強化や格差の是正は不可欠となる。

 その手段として、新しい資本主義の具体的な中身が好感されれば、マーケットでも期待感で再び上昇相場へと転じる可能性は大いにある。(記事:森泰隆・記事一覧を見る

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