初級レベルでも楽しめる! イギリス英語を学ぶのにおすすめの映画

2021年9月14日 11:09

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 以前、イギリス英語のアクセントを学ぶのにおすすめの映像作品をいくつか紹介した。それらは学習者のレベルを問わずおすすめできることは間違いないのだが、正直、初級レベルの人にはややハードルが高いものも混じっていることは否めない。そこで、ここでは、特に初心者に見てほしいイギリス英語を学ぶのに最適な映画を2作品紹介しよう。

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 なお、英語初心者でも比較的取り組みやすい映画は、やはり子ども向けの作品だ。こう書くと「子どもの映画なんて…」と思う向きもあるだろうが、あなどってはいけない。ここでは、子どもをメインターゲットにしているというだけで、大人が見ても十分に楽しめる作品を紹介する。

■Wallace and Gromit The Curse of the Were-Rabbit

 最初に紹介したいのが、クレイアニメ『ウォレスとグルミット』シリーズの長編映画、『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!(原題Wallace and Gromit The Curse of the Were-Rabbit)』だ。2005年に公開された初の長編作品で、『ハウルの動く城』を抑えてアカデミー賞長編アニメ賞を受賞した。

 このシリーズは、以前、ヨークシャー英語を学ぶのにおすすめの映像作品として紹介したが、初級レベルでも比較的聴き取りやすいアクセントである。また、野菜畑を荒らし回るウサギ退治の話なのだが、物語に出てくる「巨大野菜コンテスト」など、いかにもイギリスの田舎といった趣きが感じられるのではないだろうか。それに、大人がクスリとするようなジョークも仕込まれているので、単に英語がわかりやすいというだけでなく、作品としても十分楽しめるだろう。

■The Chronicles of Narnia: The Lion, the Witch and the Wardrobe

 C・S・ルイスの『ナルニア国ものがたり』といえば、戦後のイギリスで最も有名な児童文学作品といっても過言ではないだろう。シリーズは7作あるが、そのうち3作がすでに映画化されており、続編の映画化も進行中である。ここでは、第1作の『ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女(原題The Chronicles of Narnia: The Lion, the Witch and the Wardrobe)』をおすすめしよう。

 非常に有名な作品なのでご存じの人も多いだろうが、今回紹介したのは、作中で話される英語が非常にわかりやすいことが理由だ。登場人物はクリアなRP(Received Pronunciation、イギリスの標準アクセント)を話すので、イギリス英語の独特なアクセントが苦手な人でも理解しやすいだろう。古い作品が原作で舞台も第二次大戦中ということで、やや古めかしい英語なのではないかと思うかもしれないが、映画自体は2005年公開なのでその心配はない。

 初心者におすすめの作品として、今回は子ども向けの映画を2作紹介した。どちらも作品自体の質、英語のアクセントや語彙力等、映画で英語を学ぶ最初の作品として自信を持って推薦できる。もちろん、イギリス英語を学ぶのにおすすめの映画はほかにもたくさんあるので、次回は少し英語レベルを高めに設定して、一般向けの映画をいくつか紹介したい。(記事:ムロタニハヤト・記事一覧を見る

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