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映像で体験しよう! イギリス連邦の国々で使われる独自の英語アクセント
これまで数回にわたって、イギリス英語のさまざまなアクセントを紹介してきたが、もちろんイギリス以外の多くの国で英語は話されており、そのアクセントも多様性にあふれている。そこで、今回はイギリス連邦(Commonwealth)を構成する国のなかで、代表的な英語のアクセントと、それを確認できる映像作品を紹介したい。
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■Australian accent(オーストラリア英語)
広大な国土を持つだけに、オーストラリア英語と言っても一口でまとめられるわけではないが、簡単に言えばイギリスのコックニーに近いとされている。初期にイギリスから移住してきた人の多くがコックニーを話していたことに由来するが、それ以降の時代経過と多様な影響によって、独自のアクセントや語彙を獲得するに至った。
多様な特徴を持つオーストラリア英語を体験するのに最適なのが、2008~2013年まで6シーズンにわたって放送された『Underbelly』だ。実在の事件をベースにしたクライムドラマで、メルボルン、シドニー、ニューサウスウェールズなどさまざまな地域を舞台にしている。
日本には紹介されていないようなので、残念ながら日本語字幕付きで見ることはできない。しかし、DVDや配信を通して視聴すること自体は可能だ。字幕機能を使って、イギリス英語とも異なるオーストラリア各地のアクセントを体験してみてほしい。
■New Zealand accent(ニュージーランド英語)
オーストラリアと同じオセアニアだが、ニュージーランドの英語には独自の歴史と特徴がある。先住民のマオリ族が話すマオリ語の影響もあって、ルーツは同じイギリス英語にあるものの、ニュージーランド英語にはオーストラリア英語にはない語彙も多数存在するのだ。ちなみに、ニュージーランド英語のことを、国鳥の名前から「キウイイングリッシュ」と呼ぶこともある。
ニュージーランド英語を聴くのにおすすめなのが、1994年公開の映画『Once Were Warriors(ワンス・ウォリアーズ)』だ。オークランドに住むマオリ族の家族を中心に、貧困、差別、暴力、アルコールやドラッグなどの問題を描いた社会派作品である。決して楽しい話ではないが、ニュージーランド英語が聴けるだけでなく、マオリ文化や彼らの置かれた現実を知るよいきっかけにもなるはずだ。
■South African English(南アフリカ英語)
南アフリカもイギリス連邦の加盟国だが、英語は第1言語ではない。都市部の白人を中心に一部の人が使う言語に過ぎず、英語を解さない人も少なくないのが現実だ。だが、南アフリカ全土で通用する公用語としては、英語が唯一と言える。ルーツはイギリス英語だが、アフリカーンス語等の影響もあって、語彙やアクセントは独特だ。
南アフリカの英語が聴ける作品として、ネルソン・マンデラの伝記映画『Mandela: Long Walk to Freedom(マンデラ 自由への長い道)』をおすすめしよう。南アフリカ英語が聴けるだけでなく、映画としてもすばらしいのでぜひ見てほしい。(記事:ムロタニハヤト・記事一覧を見る)
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