映画『ONODA』に大歓声 カンヌ映画祭でワールドプレミア

2021年7月8日 17:42

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©2021映画『ONODA』フィルム・パートナーズ(CHIPANGU、朝日新聞社、ロウタス)

©2021映画『ONODA』フィルム・パートナーズ(CHIPANGU、朝日新聞社、ロウタス)[写真拡大]

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 7月7日(日本時間8日)、フランスで開催中の第74回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門にて、映画『ONODA(原題)』がワールドプレミア上映された。本作は、フランス、ドイツ、ベルギー、イタリア、日本による共同製作映画。上映後には、観客から大歓声が巻き起こった。

【こちらも】戦争終結から30年後に生還した男の伝説 『ONODA』2021年秋公開決定

■終戦後、約30年間ジャングルで生きた小野田寛郎さんを描く

 映画『ONODA(原題)』は、フランスで出版された元陸軍少尉の故・小野田寛郎(おのだ ひろお)さんによる自伝『ONODA 30 ans seul en guerre(原題)』(Bernard Cendoron 著)を原案とした、人間ドラマ。小野田さんは、太平洋戦争終戦後も任務解除の命令を受けられないまま、フィリピン・ルバング島のジャングルで約30年もの間、壮絶で孤独な日々を過ごした人物だ。

 本編はほぼ日本語のセリフのみで、出演俳優も全員日本人。カンボジアのジャングルにて2018年12月から19年3月まで撮影された。

■カンヌ上映後、約15分のスタンディング・オベーション

 約1,000人を収容する上映会場前には、アルチュール・アラリ監督はじめ製作スタッフがレッドカーペットに登壇。スケジュールの都合により出演俳優は森岡龍のみの参加であったものの、森岡は主演・遠藤雄弥の顔面をつけて参加した。

 上映終了後には、約15分にも及ぶスタンディング・オベーションが続き、アラリ監督は感無量。緊張感あふれるシーンの合間には、会場から笑い声の漏れたシーンも。単なる小野田という男の史実ではない、人間の生きる意味を問いかける作品となっている。

■遠藤雄弥×津田寛治W主演 映画『ONODA』は2021年秋公開

 好評な上映スタートを切った映画『ONODA』は、遠藤雄弥と津田寛治のW主演。小野田さんの青年期を映画『シャカリキ!』(2008年)の遠藤が演じ、壮年期を映画『シン・ゴジラ』(2016年)などへの出演で知られる津田が演じる。

 ほか、小野田と最後まで生き残った小塚金七を松浦祐也(青年期)と千葉哲也(成年期)が演じ、小野田に戦争の終わりを告げる冒険家の鈴木紀夫を仲野太賀が務めている。さらに脇を固めるのは、カトウシンスケ、井之脇海、イッセー尾形、吉岡睦雄、足立智充、嶋田久作、伊島空、森岡龍といった、精鋭された役者陣だ。

 日本での公開は2021年秋予定。作品として「賞レースの最有力候補作」と呼び声の高い本作に期待が高まる。(記事:ヤスダ ユウカ・記事一覧を見る

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