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【どう見るこの相場】「一石二鳥」のGARP関連株の一角に東証第2部の時価総額上位銘柄が頭角?!
無風イベント通過かとタカをくくっていたら、大変な逆風になってしまった。前週6月15日~16日に開催されたFOMC(米公開市場委員会)である。この直後の前週末18日のダウ工業株30種平均(NYダウ)は、533ドル安と5日続落し、週間の下落幅は1189ドルに達し、今年最大の週間下落幅となった。先物とオプションの特別清算指数を算出するイベント日に重なったことも下げに拍車を掛けたとの見方もあるようだが、前々日17日の取引時間中に一時、史上最高値を更新したナスダック総合指数も、130ポイント安と急反落した。
FRB(米連邦準備制度理事会)は、FOMCでゼロ金利解除の金融政策正常化を前倒ししてテーパリング(資産買い入れの縮小)の議論を始めると示唆し、このタカ派転向がサプライズとなって、さしものの超金融緩和相場も、いよいよ出口に向かうかと警戒されたためだ。きょう週明けの東京市場も、米国市場のミラー相場といわれるだけに、まず売りから入る重苦しいスタートを覚悟しなくてはならないようではある。
このFRBの政策スタンスの動向については、7月27日~28日開催予定の次回FOMC、毎年8月に開催されるジャクソンホール会合などのイベントごとに市場コンセンサスが形成され、FRB幹部の発言や各種経済指標の動向に一喜一憂する神経質な瀬踏みが続くと想定される。と同時にセクター・ローテンションも、日々めまぐるしく流動化することになる。金利上昇ならバリュー株、金利低下ならグロース株と潮目が変わり、このタイミングを見誤ると売りでヤラれ、買いでヤラれるダブル・ロスとなりかえない。
ということは、やや牽強付会的で申訳ないが「一石二鳥」の「GARP」関連株の出番が近付いているということでもある。「GARP(Growth at reasonable price)」とは、米国市場ではグロース投資とバリュー投資の両方を取り入れ、各銘柄の業績成長を加味しつつ、なおかつ株価的な割安な銘柄を発掘する投資手法として知られている。グロース株とバリュー株との両要素を内包する銘柄なら、FRBがどちらかの政策スタンスを強めても対応可能となるためだ。
このGARPの関連株は、本来「PEGレシオ」などのややこしい算出基準があるが、今週の当特集では、手っ取り早く東証第2部の時価総額上位銘柄からスクリーニングしてみた。なぜなら第1は、東証2部市場は、これまで「通過市場」とも「中二階市場」ともいわれ続け、値動きに派手さはないが、割安株のクラスター市場とされていたのが、いまや全銘柄平均のPERは、日経225全銘柄平均、東証1部全銘柄平均を下回ってしまっている。東証2部株には内需系のオールドエコノミー株が多くコロナ禍の影響を大きく受けた結果である。また市場全体の時価総額も日々の売買代金も、ジャスダック(JQ)市場、東証マザーズ(東マ)市場を下回り「最下層市場」となっている。
さらに東証2部市場は、全般相場が波乱展開した6月相場で逆行高した元気印も目立つ。東証第2部総合株価指数は、前週末18日にさすがに5営業日ぶりに反落したが、同日取引時間中には連日の年初来高値更新となった。これは、やはり5営業日ぶりに反落した日経JQ平均も同様である。また東証2部株のなかには、来年4月から実施される東証の市場再編で、プライム市場に上場される銘柄も観測されており、市場全体への注目度も高まりそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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