インド:新型コロナ「第2波」の真っ只中、最高裁職員の5割が感染

2021年4月14日 12:00

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記事提供元:フィスコ


*12:00JST インド:新型コロナ「第2波」の真っ只中、最高裁職員の5割が感染
インドは新型コロナウイルス感染「第2波」に直面している。政府の発表によると、直近数日、1日当たりの新規感染者数は15-16万人超のペースで続いているという。これはブラジルを抜いて世界ワースト2位になっている。

西部のマハラシュトラ州で感染拡大が深刻で、1日当たりの新規感染者数は13日、6万人の大台に乗せた。同州政府は13日、翌14日から15日間の夜間外出禁止令を発表したばかりだ。また、最高裁判所は12日、職員の5割が感染しているという状況に踏まえ、当面リモートワークの導入を発表した。

国内の医療提供体制がひっ迫していることに加え、新型コロナワクチン供給の不足に対し、各州政府は中央政府に対する不満の声が相次いでいる。インドは新型コロナワクチンの最大生産国だが、各国にも輸出しているため、国内に流通されるワクチンの数は限られている。現時点では、国内の累計接種回数は約9200万回にとどまり、人口当たりでの接種率は多くの国を下回っている。

なお、野村インターナショナルは最新リポートで、2021年度のインドの成長予想をこれまでの13.5%から12.6%に下方修正した。新型コロナウイルス感染の再拡大が景気回復を遅らせると指摘した。《AN》

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