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ブレークスルーを目指して! 英語学習のプラトーを乗り切るための考え方
「プラトー(plateau)」という言葉をご存知だろうか。「台地」や「高原」を指す言葉で、そこから景気や能力などが上昇も低下もない停滞状態にあることを示す。英語に限らず外国語学習において、「毎日勉強しているのにちっとも成果が出ない」と感じるこのプラトーの時期は、ある程度学習が進むと誰もが必ず経験するものである。
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とはいえ、成果が感じられないのでは、英語学習のモチベーションが低下してしまうだろう。今回は英語学習におけるプラトーを乗り切るための考え方のコツをお伝えしたい。
■変化はなかなか目に見えない
部屋の中にある1個の氷を想像してもらいたい。室内の温度は零下10度とすると、その氷が溶けることはない。あなたはそれを溶かそうと、1度ずつ部屋の温度を上げていく。
しかし、零下10度が零下9度になっても氷に変化はない。零下8度、7度、6度・・、と上げていっても固く凍ったままだ。水の凝固点は摂氏0度だから当然である。しかし、その後も温度を上げ続け、0度を超えた瞬間にこれまで何の変化もなかった氷がついに溶け始める。
この最後の1度の変化と、最初の零下10度から零下9度への変化は、1度の変化という意味では同じである。しかし、目に見える結果として表れたのが最後の1度の上昇であるため、人はそれを重視してしまいがちだ。英語学習もこれと同じことである。
■ブレークスルーには長い準備期間が必要
1度ずつ温度を上げていき、ついに氷が溶け始める最後の瞬間こそ、英語学習におけるブレークスルーと言ってよい。ブレークスルーとは、ある日突然英語が話せるように、聴こえるようになるという劇的な体験だ。それを目標に英語学習をがんばっているという人は多いだろう。
ただ、ブレークスルーは短期間でやって来るものではない。それ以前の長い積み重ねが、最後にようやく実感できる形で表れた状態がブレークスルーである。上の氷のたとえでそれは理解できるだろう。
英語学習を始めたばかりのころは、毎日成長を実感できる。しかし、ある程度学習を進めると、成長の度合いはゆるやかになるものだ。そして、毎日の努力に何の意味も感じられないほど成果が出ない状態が長く続くのがプラトーである。だがそこでやる気をなくしてしまうのは早計だ。
零下10度から零下1度まで温度を上げたのに氷が溶けないからと言って、それまでの温度変化に意味がないわけではない。まだ変化が目に見えないだけのことだ。英語学習もそれと同じで、氷が溶け出すという劇的な変化が起こる前には、長い雌伏の期間を経験する必要がある。
プラトーが訪れたということは、学習初期の段階を抜け出し、中級者レベルに入ったと理解してよい。英語学習が順調な証拠であると考え、ブレークスルーを目指してたゆまず学習を続けていこう。(記事:ムロタニハヤト・記事一覧を見る)
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