【特集】10万円以下の少額投資可能な証券株と日銀が先週見送った低位地銀株に再度注目

2021年2月22日 09:52

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 当特集では、トライアルとして10万円以下の少額資金で株式投資が可能となる低位株として、今年1月25日付けの当特集で取り上げた証券株と、日本銀行が、前週末18日、19日とETF(上場投資信託)の購入を見送ったことに関連するかもしれない低位地銀株にもう一度注目することとした。10万円と3万円の双発エンジンの推進力に期待したい。

■証券株は3Q実績PERでも10倍以下がゾロゾロでPBRは1倍割れ

 証券株は、典型的な市況産業株である。世界の資本市場は、経済情勢や相場環境、さらに新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的な大流行)、自然災害などに起因するさまざまな不確実性が存在し、その一つ一つに反応して株価が連動、その活況・乱調に業績が左右されるためだ。ただ足元の業績は、各国政府の金融緩和策、経済対策を受けて世界同時株高となり好調に推移している。今3月期第3四半期(2020年4月~12月期、3Q)業績は、藍澤証券<8708>(東1)の4倍増益、丸三証券<8613>(東1)の3倍増益などを筆頭に高変化した。

 今期通期予想業績は、予想困難として非開示としているが、株価は、この3Qの1株純利益実績をベースにしたPER評価でも割安顕著となっている。割安株をコード番号順に上げると今村証券<7175>(JQS)、大和証券グループ本社<8601>(東1)、野村ホールディングス<8604>(東1)、丸三証券、東海東京フィナンシャル・ホールディングス<8616>(東1)、水戸証券<8622>(東1)、丸八証券<8700>(JQS)、極東証券<8706>(東1)、岩井コスモホールディングス<8707>(東1)、藍澤証券となる。いずれも3Q業績が増益で着地し、PBRは1倍を大きく割っており、馬券・車券感覚より投資妙味は大きそうだ。

■日銀のETF購入見送りで地銀株の業績にテーパリング効果も期待

 日銀は、前週末18日、19日と東証株価指数(TOPIX)が、前引け段階でそれぞれ0.54%安、0.76%安となったものの、0.5%安で後場に続けてきたETFの買い入れを見送った。途端に日銀が、2013年から進めてきた異次元金融緩和策の資産購入の縮小(テーパリング)ではないかとの疑念が兆した。前週末19日の米国市場でも、10年債利回りが一時、1.33%と1年ぶりの高水準となった。イエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長は、金融緩和策の長期化に変更はないとしたが、金融情勢は、コロナ・ワクチンの接種進行とともに流動化する可能性も出てきた。金利上昇は、利ザヤ拡大として銀行株にプラスとなることになり、低位地銀株への見直しも進みそうだ。 

 地銀株では、株価が500円未満で今期3Q純利益の増益着地を条件にスクリーニングすると次の7銘柄が該当する。株価が161円と最も低位の池田泉州ホールディングス<8714>(東1)以下、栃木銀行<8550>(東1)、筑波銀行<8338>(東1)、北洋銀行<8524>(東1)、百五銀行<8368>(東1)、スルガ銀行<8358>(東1)、京葉銀行<8544>(東1)と続き、京葉銀の前週末終値は433円である。スルガ銀行は、3Q業績は大幅減益で着地したが、同時に今3月期通期業績を上方修正しており、ノジマ<7419>(東1)と連携した経営再建に注目が集まる。7銘柄は、PERがほとんどが10倍以下、PBRは0.2倍台が大多数となっており、期末の配当権利取りも妙味十分となる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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