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アメリカの教育に学ぶ、世界に通じる子供へ育てる正しい叱り方
子供が自我を持ち始めるようになると、子供を叱らなければならないことが多くなってくるだろう。しかし、叱っても同じような間違いを再び犯したり、子供が反発してくることもあるかもしれない。自分で間違いに気づいて反省してもらうためには、どのような叱り方が良いのだろうか。今回は世界で活躍するパックンことパトリック・ハーランさんの著書(パックンの伝え方・話し方の教科書 世界に通じる子を育てる / 大和書房)から、正しい子供の叱り方を紐解いていこう。
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■なぜダメなのかまできちんと伝える
子供を叱る時に「ダメ!」や「ちゃんとしなさい」だけで内容を伝えていないだろうか。子供は大人ほど状況や文脈を読む力は強くないため、それだけでは自分はどうしたら良いのかまで伝わらない。子供を叱る時には「どんなルールがあるのか」「なぜダメなのか」という根拠まで根気よく伝えていこう。
例えば、自分の子供が公園で数に限りがあるブランコをずっと使っていて、他の子供に譲れずトラブルになっていたとしよう。状況を見てとっさに「譲りなさい」といってしまいそうだが、それだけでは子供はブランコをしたい気持ちを抑えらず不満が残るだろう。その時は、「あなたがブランコをしたい時に、他の子が譲ってくれなかったらどう思う?またあなたがブランコを使わせてもらえるように、今回は他の子に譲ろうね」などと声をかけてみたらどうだろうか。
■感情的になったら「タイムアウト」を設けよう
子供が悪いことをした時、根気よく説得したとしてもすぐには謝れない時もあるだろう。その時は「30分後にまた話そうね」とタイムアウトを設けてみよう。このタイムアウトはアメリカの教育ではよく行われることで、興奮している子供を冷静にさせることができる。
自分が悪いことをしたことに向き合うためには少しの時間が必要というのは、大人でも同じではないだろうか。実は、タイムアウトを設けることは、親自身が熱くなっていたことに気づくこともある。お互いに冷静になるまでは1日時間を置いてもいい。しっかり頭を冷やして、どんな原因があったのか、これからどうしていくべきかを話し合ってみよう。
■どんなことがあっても人格否定の言葉は絶対にNG
子供が相手を傷つけるようなことをしたとしても、「バカ」がつく言葉や「どうせ」から始まる決めつけの言葉は使ってはいけない。それらは子供の人格を否定し、深く傷つけてしまうからだ。叱る時は子供自身ではなく、子供の行動を指摘するように心がけよう。「あなたが許せない」ではなく、「あなたの行動が許せない」といった感じだ。
叱ることは教育の中で必要なことだが、叱ることによって親子の信頼関係が壊れてしまったら元も子もない。たとえ熱くなったとしても、叱る時の言葉選びには細心の注意を図ろう。(記事:双風サキ・記事一覧を見る)
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