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イギリスで猛威を振う新型コロナウイルス変異株の分離に成功 国立感染症研究所
電子顕微鏡観察により確認されたウイルス粒子(画像:国立感染症研究所報道発表資料より)[写真拡大]
国立感染症研究所は4日、イギリスで猛威をふるう新型コロナウイルスの変異株(SARS-CoV-2変異株VOC-202012/01)の分離に成功したと、発表した。同研究所では空港検疫で確認された新型コロナ患者などの検体を使い、変異株の分離に成功した。
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■新型コロナ変異株の特徴とは?
イギリスで猛威をふるう新型コロナウイルスの変異株だが、その最大の特徴は、感染力の強さだ。これまでの新型コロナウイルスに比べると、最大で70%も感染力が強いという。
このような変異株が最初に確認されたイギリスでは、12月29日以降、1日当たりの新規感染者数が、連日5万人を超え、5日からはイングランド全域でロックダウンが行われている。
ただそれ以外の点については、この変異株については、まだよく解っていないことが多い。
国立感染症研究所では、この変異株の重症化率や変異株に対するワクチンの有効性については、現在、調査中だとしている。
だが仮に、変異株の重症化率がこれまでの新型コロナウイルスと異ならない場合でも、その感染力の強さから急速な感染拡大が続けば、医療崩壊のリスクは高まるため、厳重な警戒が必要となる。
■世界と日本の状況
2020年12月14日にWHOに報告されたこの変異株は、イギリスで急速に感染を拡大し、アメリカ、ドイツ、中国などで渡航者などからの感染報告が相次いでいる。
また日本でも、2020年12月25日に、空港検疫で変異株の感染者が確認されて以来、感染者が確認され続けている。
このような状況などを受け、政府では緊急事態宣言の再発令にあわせて、外国人の新規の入国を全面的に停止する方針だ。今回は、中国、韓国、ベトナムなどからのビジネス目的での入国なども停止される。
国立感染症研究所では今後、今回分離された変異株を使い、その性状や病原性の分析、検査法、抗ウイルス薬、ワクチンなどの研究・開発を進めていく方針だ。また、新型コロナ対策に役立てるために、今回分離された変異株を国内外の研究機関などに広く配布していきたいとしている。(記事:飯銅重幸・記事一覧を見る)
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