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「もう年だから」は早計! 外国語を学ぶのに遅すぎることはない理由
英語に限らず、外国語の習得でいつも問題になるのが年齢だ。「何歳までに学習をスタートしなければ外国語をマスターできない」といった話は、よく聞くのではないだろうか?なかには「もう年だから自分には英語はムリ」とあきらめている人もいるかもしれない。
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しかし、何歳からでも新たな言語を学ぶのに遅すぎることはない。むしろ年齢を重ねてからの方が、若い人よりも豊かな学習経験ができ、人生をより良くすることにもつながるのだ。そこで、おもに中高年の人のために、何歳でも外国語を学ぶのに遅すぎることはない理由を伝えたい。
■外国語を学ぶのに遅すぎることはない理由
年齢が外国語の習得を妨げないことを示す第1の理由が、現実に非常に多くの人が、一定以上の年齢に達してから学習を始めて、高いレベルに到達していることだ。
Steve Kaufmannという人を知っているだろうか?この人は大人になってから外国語学習を始め、75歳の現在、約20の言語を高いレベルで操ることができる世界的に有名なポリグロット(多言語話者)である。彼は、「16歳の自分より、70歳を過ぎた今の自分の方が優れた語学学習者だ」と語っている。
彼ほどの超人的なレベルでなくとも、世界には高齢になって外国語を学び始め、高いレベルに達している人はいくらでもいるのだ。もし「子どものうちに英語を習わせないと、一生しゃべれるようにならない」というような説が本当であれば、その人たちは存在しないことになってしまう。
このことだけでも、英語を始め新たな言語の習得に向けて学習を開始するのに、年齢は関係ないことがわかるだろう。
■子どもより大人の方が効率的な学び方を知っている
子どもの方が大人よりも早く外国語を習得できるとよく言われる。しかし、これは事実だろうか?
生まれてから絶え間なく接している母国語でさえ、習得に十年以上かかるではないか。小学生も高学年になって、ようやく大人と対等なレベルで言葉を操れるようになる人が大半だ。もちろんまだまだ学習の余地はあるから、母国語とはいえ高いレベルで操れるようになるには、十数年はかかると見るのが妥当だろう。
その点、年齢を重ねた人ほどそれまでに培ったさまざまなスキルがあるため、それらを駆使すれば、外国語に関してもより効率的な方法で学習を進めることが可能だ。人生経験のすべてが外国語学習に役立つと言ってよいだろう。最初に挙げたSteve Kaufmannの言葉が意味するのも、これと同じことではないだろうか。
■外国語学習が人生を豊かにする
そもそも外国語を学ぶのは、必ずしも流暢になることが最終目標ではないはずだ。そうではなく、学びというプロセスを通じて人生を充実させていくことではないだろうか?それこそが、「履歴書に書けるようにTOEICで高得点を取る」などといった実際的な目的よりも、もっと重要なことである。
もちろん「英語がペラペラになりたい」といった思いを抱くことは、けっこうなことだし、外国語学習によって脳の老化を遅らせられるという健康的なメリットもある。
ただ、外国語学習を通して新たな知識を得、見知らぬ文化に触れ、これまで出会う機会がなかった人たちに出会えるというさまざまな恩恵を考えると、外国語学習を生活に一部にすることそれ自体が、人生を豊かにすると言えるのではないだろうか。(記事:ムロタニハヤト・記事一覧を見る)
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