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欧州、アメリカ、韓国そして日本でも新型コロナウイルス感染が再拡大している。アメリカ大統領選挙でのトランプ陣営の集会などを見ると、1日20万人を超える感染者を出すことも当然と感じる。再びロックダウンが行われる事態にいたり、日本でもオリンピック開催が危ぶまれるだけでなく、世界経済の先行きを懸念しなければならない。
■中国経済の回復が早い
一方で、このところ経済回復は顕著であり、トヨタを筆頭に業績見通しが立ってきたところだった。特に、感染拡大を抑え込んできた中国経済の回復が早い。独裁国家の示す対策は徹底したもので、PCR検査を大規模に行い、陽性者を隔離するのが早い。これならば感染者が集団の中にいなくなるのだから感染拡大は防げるのが当たり前であろう。しかし、独裁政治を肯定しないでほしいし、日本では人権の問題があり、全員の了解は難しい。
人権侵害の問題と「防疫手法」の純粋理論と分けて考えれば、「防疫手段」としては中国の手法が理にかなっていることになる。経済再生が急務と考えるのであれば、説明をして国民に納得をしてもらいながら、「防疫施策」を純粋に「防疫論理」に近づける努力をすべき時だ。躊躇していると、これまでの「GoToキャンペーン」の効果も相殺されてしまう。
■現状は「健全な社会の当たり前の姿」
日本でも、東京から北海道、大阪を含めて全国にひろがり感染拡大が進んでいる。東京の新宿歌舞伎町が震源だったのであろうか? 仕方がないことだが、やはり寒くなるとウイルスの活動が活発化してしまう。
国民の行動に対して注意喚起をしていれば、経済活動が低迷するのは当然なことだ。20~50代が動き回り、60代以上の高齢者世代に家庭内で感染させている。健全な社会ならば当たり前の姿であろう。多くの人が予測していた事態だ。そのため、夏の第2波の時からこのパターンになることは分かり切ったことだ。考えれば誰でも分かる。
これほど分かり切ったことで対策を先行させなかったことを見ると、恐らくは日本政府は経済を優先し、ワクチンが実用となるまで、ある程度の感染拡大を是認するつもりであると見える。
オリンピック開催を優先する姿勢が見えてくる。アメリカのトランプ政権は「実態を無視する」とも言える姿勢だが、日本政府は「事態を理解した上で感染拡大を見逃している」現状であると見るべきであろう。少なくとも常識的に考えれば、情報からはそう見える。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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