【どう見るこの相場】バリュー株VSグロース株のバトルの圏外で「GoTo」見直しの防疫株に間隙待機

2020年11月24日 09:50

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 厳しく兜町流にいうなら後追いである。その最悪形は、天井で飛び付き買いをしてハシゴを外され、底値を売って踏まされる大目論見外れで、曲がり屋の最たるものとなる。まるでこの後追いにみえるのが、菅偉義首相と政府対策本部、分科会の専門委員が打ち出した「GoToトラベル」、「GoToイート」の運用見直しである。日本医師会の会長が折角、「我慢の3連休」と警鐘を鳴らしていたのにもかかわらず、感染拡大の予防と経済活動の正常化を両立するために見直しは行わないといっていたのが、急転直下の方針変更だからだ。

 新型コロナウイルス感染症の新規感染者が急増し、東京都でも500人を超える日が続き、全国ベースでも2000人超と過去最高を更新していることに驚き、菅首相も対策本部も分科会の専門委員も、浮足立っているようにみえる。当然、運用見直しは、肝心の「我慢の3連休」には間に合わず、キャンペーンの一時停止時期も対象から除外する都道府県の決定も、連休明けとなるようである。これでは諺でいう「泥棒を捕らえてから縄を綯う」そのままと苦言を呈したくなる。

 もっと株式市場を注意深くウオッチしていればとつくづく思うのは、多くの投資家の共通認識に違いない。マーケットでは、11月早々から新型コロナウイルス感染症の関連株が大きく動意付いていたのである。感染症の再拡大が、なまなかではないと先取りしたためだ。代表株は、2回にわたるストップ高を交えてわずか半月で2・05倍化した川本産業<3604>(東2)である。ドラッグストア向けのマスクと手指消毒剤が好調に売れて今年8月に続き今期業績の2回目の上方修正と増配を発表したことが追撃材料となった。こうした急動意株に目と耳を張り付けていれば、すくなくとも半月遅れのキャンペーンの運用見直しとはならなかったはずだ。

 実はこの後追いは、今年年初にも起こっている。昨年末に中国・湖北省武漢市で正体不明の新型肺炎が発生したと伝えられて、株式市場では、今回の川本産業を含めて連続ストップ高する銘柄が続出した。これを直視していれば、春節を前に中国からの訪日旅行客を北海道などの国内に迎え入れ、感染症が発生し感染が拡大する失態を招かなかったはずだ。当時は、中国の習近平国家主席の来日が日中相互で検討されており、中国からの訪日旅行客に入国制限するかどか政治的な配慮も働いたからともいわれた。いまからでも遅くない。政府対策本部の分科会の専門委員に、マーケット関係者を一人くらい加えていてもいいのではないか?

 しかし、話はこれで終わらないから深刻となる。今回のキャンペーンの運用見直しは、あくまでキャンペーン自体は継続する前提となっており、果たしてそででいいのかという問題である。これから12月、1月と寒気が募り、インフルエンザと並行流行期となり、帰省、初詣などの恒例行事が集中する年末年始を迎えるからだ。キャンペーン自体の中止、さらには懸念される医療崩壊を回避するための緊急事態宣言の再発出も、後追いながら検討させられる事態があるかもしれないのである。そしてこれは、ここから川本産業などのコロナ関連株に追随するのは後追いかどうかにも深く関わってくる。

 もちろん連休最終日の23日の米国市場のように、ワクチンが実用化されれば一発逆転、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的な大流行)は雲散霧消し経済活動の正常化が加速する。23日のダウ工業株30種平均は、米製薬大手ファイザーが開発したワクチンが、早ければ12月11日に接種開始となり、英製薬大手アストラゼネカ開発のワクチンが、90%の有効性を示したとして327ドル高と反発し、景気敏感系のバリュー株買い、巣ごもり関連のグロース株売りとなった。しかしその一方で、新規感染者も19万人超と過去最高を更新しておりバイデン次期大統領が、感染防止のためにマスク着用を義務化する法案の整備を準備していると伝えられているのである。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

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