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ワタミ、渡邉美樹氏の学校経営
ワタミの創業者CEO、渡邉美樹氏は諸々の「へー・ほー・はー」を我々に提供してくれる。例えば最近で言えば、ウイズ・コロナ/アフターコロナを見据えて「焼き鳥や焼き肉事業の強化・拡大を進める」方針を発信してくれた。これを契機に「何故飲食店は減っているのに焼き鳥店は増えているのか」「ワタミの本腰を入れた注力は、焼き肉店の再編を促すか」といった議論・記事が、メディアに目立ち始めている。
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だが私は最近、ワタミの意外?な局面を知った。渡邉氏を理事長・校長として、中学・高校・グローバル高校を運営しているというのである。
10月20日、就職氷河期を乗り越え専門紙誌の取締役編集長のポストに就いている2児の母と昼食を共にした。彼女の処女出版を祝うランチだった。席上、彼女の子供の話になった。「上の男の子は、私立の郁文館夢学園の高校2年です」。失礼を覚悟で「いくぶんかん」と聞き返した。「御存じありませんでした。ワタミの渡邉氏が理事長・校長をしている学校です」と知らされ、その場は「聞いたことがある」と適当に返した。帰宅後、さっそく調べてみた。
前身の郁文館は1888年11月創立と言うから、130年の歴史を有す。そんな学校と渡邉氏はどうして結び付いたのか。一口で言うと「経営不振」。2003年に渡邉氏に経営権が移譲された。理事長(後に校長も兼務)に就いた渡邉氏は早々に改革に乗り出す。言葉を選ばずに言えば「教育者」という立場からではなく「経営者」としての改革だった。こんな方針が打ち出された。
(I)職員の給与削減。
(II)「私たちの学校経営は、先生が生徒のために死ねる経営。その経営についてこられない人は、辞めてもらって結構。24時間365日、経営方針に全身全霊を捧げることを求める」と断言。
(III)IIを具現化するために、教師の携帯電話番号を生徒に伝え「365日24時間電話OK」とした。その一方で生徒にも携帯電話の所持を認め、教師への暴言や暴力、他の生徒への虐めなどが確認された場合は「400字詰め原稿用紙100枚の反省文提出まで授業を受けさせない」とした。
結果、職員の人件費は7割方削減された。30名の教師が退職。14人の生徒が退学となった。「ブラック学校になった」とする批判も当然?出た。
が、立場が変わると見方も変わるようだ。件の2児の母で20日にランチを共にした女史の口から飛び出したのは、「教師(学校)との遣り取りが容易なので安心感がある。息子も(400字×100枚もの)反省文などたまったもんじゃないから、悪いことはしないと言ってます」。
さて、読者諸氏のご意見は・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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